「打てる捕手」の変わらぬ姿でソフトバンク山本祐大捕手(28)が横浜スタジアムに帰ってきた。2回の第1打席はコールされると客席から敵味方関係なく拍手が送られた。直後の初球を右前へ。プロ9年目で初出場の日本シリーズで初打席初安打をマークすると、7回無死一塁での第3打席では左翼線へ二塁打を放ち無死二、三塁とチャンスを拡大。庄子の遊ゴロでの待望の先制点につなげた。
古巣との対決にも「深い感情はない」と、いろんな思いや古巣のチームメートとの友情はいったん封印。11回には馬場から左手首付近に死球を受け、怒りを隠さなかった。ベンチに戻り治療後プレーを続行したが、三塁へ進んだところで代走と交代。次の回に受ける握力が戻らないと判断した。試合後は「握力をしっかり戻すということで。明日も出たいと思うので頑張りたい」と第2戦以降の出場に意欲を見せた。
8回に牧に同点本塁打を許した。「打たれたけど勝ち越されず勝てたのでよかった」と悔しさをにじませながらもホッとした。
球団は数年前から目を付けていたハマの正捕手を5月12日にトレードで獲得した。当時1軍で投げていた尾形、20年ドラフト1位井上との2対1での交換。この時、城島CBOが「プレースタイルがホークスに合う」と話していた通り、途中左有鉤(ゆうこう)骨骨折もあったが、55試合に出場。CSでも3戦すべてスタメンマスクを任された。
「いろんな感情が入りました」。左手首の状態は心配だが、ソフトバンクでも欠かせない正捕手であることをハマスタで証明した。【石橋隆雄】



