日本スーパーライト級タイトルマッチ10回戦で、挑戦者の同級1位渡来美響(27=横浜光)が新王者となった。初防衛戦だった同級王者川村英吉(24=角海老宝石)に挑み、5回1分11秒、レフェリーストップによるTKO勝利を収めた。両拳を強く握り、リング上で雄たけびをあげた渡来は「無事にKOで、このベルトが取れて、本当に、本当にうれしいです」と感無量の表情を浮かべた。
序盤からプレッシャーをかけて前に出てきた王者に対し、L字ガードと素早い足のステップを使いながら的確にパンチを打ち込み続けると5回、強烈なワンツーでダウンを奪ってレフェリーストップに追い込んだ。渡来は「最後を仕留めたパンチ、ワンツーはすごくキレが出ていた、もともとワンツーのキレには自信があった」と笑みを浮かべた。
25年3月、当時の日本同級王者・李健太(帝拳)に敗れて以来、2度目のタイトル挑戦だった。渡来は「李選手との試合後、迷走気味だったが、前回(5月の試合に)勝って吹っ切れて良さが出てきたのだろうと思う」と感慨深げ。アマチュア時代の高校、大学と全国制覇できず、李戦で敗れたこともあり「日本一になれないのは何かを見つめ直し、自分のボクシングのすべてを伸ばせば良いと。今回、ベルトを取れてクリアできたと思う」と何度もうなずいた。
念願の日本王座獲得だが、渡来にとっては通過点。試合後のリング上で「世界王座を取りたいと思っている」とはっきりと口にした。50戦無敗で現役引退した元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)のボクシングスタイルを目指し、本場のリングに立つ意欲も強い。
渡来は「防衛戦はすると思うが、世界王座へ向けて良い道に進めるようにしたい。(石井一太郎)会長も理解してくれている。レベルを上げる。『すぐ世界でもいいよね』と言われるような選手になりたい」と言葉に力を込めていた。

