14日に75歳で亡くなったプロレスラー、マサ斎藤さんの通夜が21日、都内の寺院でしめやかに営まれた。

 菊の花などでリングをあしらった祭壇に、倫子夫人(68)の希望で位牌(いはい)には戒名ではなく「マサ斎藤」のリングネームが書き込まれた。マサ斎藤さんは現役引退した99年ごろから発症した難病のパーキンソン病と闘い続けてきた。

 通夜には明大時代にマサ斎藤さんと同期の坂口征二新日本相談役や、永田裕志、天龍源一郎、アニマル浜口、佐々木健介、実況を担当したこともある古舘伊知郎氏、辻よりなり氏ら関係者が多く参列した。天龍は「新人で米国修業したときに、プロレスラーとは何かを身をもって教えてもらった。米国で新人でまだ試合に出られないときに、マサさんとカブキさんがよく食事に連れて行ってくれた。ボクが業界でちょっとは認められたのは、マサさんのおかげ。プロレスに対し、常に真っ正面から向き合っている人だった」と話した。佐々木は「新人時代から面倒を見てもらいおやじみたいな存在だった」と声を詰まらせていた。棺のマサさんにリングシューズを履かせ、恋人時代の写真や、マサさんの現役時代の記事などを入れたという倫子夫人は「天国でゆっくり読んでほしい」と話していた。