プロボクシングWBA世界バンタム級王者の堤聖也(29=角海老宝石)が”同世代の友人”対決に引き分けて初防衛に成功した。高校時代から拳を交えてきた元WBC世界フライ級王者比嘉大吾(29=志成)と真っ向から打ち合ったが、採点はジャッジ3人とも114-114。4年4カ月前に引き分けたライバルに、決着をつけられなかった。

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覚悟していた通りの激しい展開となった。4回、比嘉のバッティングで右目尻を大きくカット。王者は視界をさえぎる流血を、グローブで拭いながらパンチを繰り出し続けた。9回、比嘉の左フックを浴びて背中からダウン。ダメージは深かったが、ラッシュする比嘉の顔面に右強打を打ち抜いて痛烈なダウンを奪い返した。その後も最後まで互角の打ち合いが続いた。

判定はジャッジ3人が114-114で引き分けた。苦境を乗り切って初防衛に成功した堤は「情けないなという気持ちが残る試合だった。怖さが出て慎重になったり、自分の心の弱さが表れた。比嘉は強かった」と笑顔はなかった。

同じ95年生まれの比嘉とは高校時代からライバル関係を超えた友人だった。20年10月のプロ初対決は引き分けた。今回が世界王座をかけた決着戦でもあったが、再び決着をつけることができなかった。初防衛戦で勝利を逃したが、4人の日本人世界王者による“バンタム級ウォーズ”戦線に生き残った。「この内容で統一戦なんて言えない。大きいことを言えるようにもっと強くなりたい」。そう話した堤に、ビッグマッチの可能性が残された。【首藤正徳】

◆堤聖也(つつみ・せいや)1995年(平7)12月24日、熊本市生まれ。中学2年からボクシングをはじめ、九州学院高から平成国際大と進み、国体準優勝6度の全国3位などアマ戦績は84勝(40RSC)17敗。18年にワタナベジムからB級(6回戦)でプロデビュー。19年に角海老宝石へ移籍。22年に日本バンタム級王座を獲得し、4度の防衛成功後の24年1月に返上。23年の同級モンスタートーナメント優勝。同年10月にWBA世界バンタム級王座獲得。趣味は古着集めと料理。家族は母邦代さんと兄姉。身長166センチのスイッチボクサー。

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