平成最後の大関が誕生する。関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)が、事実上の大関昇進を決めた。

かど番脱出へあと1勝としていた大関栃ノ心を押し出しで破り、事実上の“入れ替え戦”を制して2桁白星。審判部が大関昇進を諮る臨時理事会の招集を八角理事長(元横綱北勝海)に要請して了承された。

27日の臨時理事会、夏場所の番付編成会議を経て正式決定する。年6場所制が定着した58年名古屋場所以降で初土俵を踏んだ力士では、史上9位の年少大関となる。

会心の押し出し。事実上の大関昇進を決めると貴景勝の右目から一筋の涙が流れた。

大関とりの重圧に打ち勝った。場所前は「プレッシャーがかかるのはしょうがない。むしろ、プレッシャーをかけないようにしている自分の方が精神的に弱い」と自らを奮い立たせていた。

しかし、14日目の逸ノ城戦では、低く鋭い出足が影を潜め、自身の持ち味を発揮できずに痛い5敗目を喫した。幕内最年少の22歳は、兵庫県出身で準ご当所。テレビで観戦していた高校時代の恩師、埼玉栄高の山田道紀監督も「15日間で心身ともに疲れがたまっていたのでは」と、計り知れない重圧を察した。それでも勝敗にかかわらず常に次戦へ切り替え、平常心を保つように努めてきた。

この一番を受け、八角理事長が臨時理事会の開催を明言。大関貴景勝の誕生が確実となった。