大相撲の大関経験者で、東前頭筆頭の朝乃山(29=高砂)が、福岡国際センターで行われている、九州場所8日目(19日)から途中出場することが決まった。同場所7日目の18日、福岡市の部屋宿舎で師匠の高砂親方(元関脇朝赤龍)と本人が明かした。朝乃山は10月28日に広島市で行われた秋巡業で左ふくらはぎを肉離れ。九州場所初日から休場していた。負け越しに後がない状況からの途中出場。8日目からの残る8日間全て勝てば勝ち越し、来年1月の初場所の返り三役の可能性を残して途中出場することになった。
前日6日目の打ち出し後、朝乃山が高砂親方に「8日目から出たいです」と願い出て、了承された。この日の朝稽古後、朝乃山は「左足はだいぶ動けるようになった。初日の状態と比べたら、すごく良い。痛みが完全になくなったわけではないけど、土俵に上がったら関係ない。謹慎以外で、初日から休場するのは初めてだったので悔しかった。出たくてウズウズしていた。大丈夫。自信を持っていきたい」と、力強く話した。
高砂親方も「明日(8日目)から出ます。無理はさせたくないけど、本人の出たいという気持ちが強かった。痛みは本人しか分からない。でも、すり足もできるようになったし、踏み込みも戻ってきた。状態は良くなっている。力は持っている。あとは自分の相撲を取り切れるか。見守りたい」と、本人の出場意欲を尊重したと説明した。
7月の名古屋場所では、左腕を痛めて途中休場したが、勝ち越しに後がない12日目から再出場し、4連勝で締めて勝ち越しを決めている。朝乃山は「あの時とは違う。今回は2倍の8連勝しないといけないから。何よりも相手は上位なので、そんなに甘くはない。ただ、負け越してから途中出場するよりも、勝ち越しの可能性を残して出場することを選んだからには、全力でやりたい。負け越したとしても、1番でも2番でも多く、見ている方に喜んでもらえる相撲を取りたい。今場所全休して、完治させて来場所からということも考えた。途中出場には賛否両論あるのは分かっている。でも何よりも、この場所に出ることが、これからの自分のためになると思って出場を決めた。腹をくくった結果。今はただ、早く本場所の土俵に立ちたい」と力説。実力者の朝乃山の復帰は、混戦模様の優勝争い、横綱や大関への昇進に大きな影響を及ぼすことは間違いなさそうだ。8日目の対戦相手は、この日午後に発表される。

