サッカーのワールドカップ(W杯)北中米大会開幕直前の6月5日に公開された、日本代表初の映画の続編「サッカー日本代表FIFAワールドカップ2026『最高の景色』への挑戦 ONE CREATURE 2nd Leg」が製作されたことが12日、分かった。公開日は11月20日に決定した。

優勝を目標に掲げ、史上最強の呼び声があったものの、ベスト32で敗退した代表の取材を現地で継続した、岸枢宇己監督が大会後に主要5選手のインタビューも行い、製作。劇中ナレーションを、自身もサッカーを経験した中村倫也(39)が務める。

前作は、22年カタール大会終了後から今年3月までの日本代表を描いた。今作は5月15日のメンバー発表からW杯本大会、大会後の森保一監督(58)と選手、スタッフの映像、インタビューで構成。FW上田綺世(28=リール)MF中村敬斗(26=リヨン)伊東純也(33=ゲンク)鎌田大地(30=クリスタルパレス)DF長友佑都(40=東京)には単独インタビューを行った。

取材では、メンバー発表時や合宿、中でも痛めた左足が回復せず6月12日に離脱し、代表引退を表明したMF遠藤航(33=リバプール)が離脱した際の心境や各試合の所感、プレー中の思考、選手間の会話を試合映像を交えて紹介。大会の振り返りと今後についても語った。

森保監督は「この作品には、私たちが経験した歓喜や悔しさ、そして未来への決意が刻まれています」と作品を評した。「ワールドカップで得たすべての経験を次につなげながら、日本代表は世界一という大きな目標に向けて歩み続けます。この作品を通じて、その思いを感じていただき、これからも日本代表とともに歩んでいただければうれしく思います」とコメントした。

日本サッカー協会の宮本恒靖会長(49)は「この作品には、大会期間中のチームの姿と、あの舞台を経験したからこそ生まれたさまざまな思いが刻まれています。結果だけでは見えてこない葛藤や成長、世界と戦う中で得た自信や確信、そして突きつけられた課題。その一つひとつが、日本サッカーが次へ進むための大切な財産です」と今作を評した。その上で「この作品を通じて、SAMURAI BLUEが見た景色だけでなく、その向こう側にあった多くの思いや支え、そして日本サッカーが積み重ねてきたものまで感じてもらえたらうれしいです」とコメントした。

中村は4歳からサッカーを始め、中学まではクラブチームで技術を磨き、高校では強豪校に進学したが、厳しい上下関係や過酷な競争に直面し、なじめずに1年でサッカーから身を引くが、プロを夢見てサッカー漬けの日々を送った経験を持つ。そうしたサッカー愛、確かなナレーション技術、作品との声の親和性、日本代表のドキュメンタリーのナレーションにふさわしい俳優としてのキャリアから白羽の矢が立った。

中村は「諦めた夢を自分勝手に委ね、拳を握り締めただただ声援を送るしかない私は、結果だけではなくその中で何が起きていたのかを知りたい。そして出来ることなら共に学びたい。きれいごとではなく、結果論でもなく、日本サッカーのためにサポーターとしての「見る力」を積み上げたい」とサッカーへの思いを吐露。「次の勝利を、より深く喜ぶために。ナレーターとして、声援以外の形で声を重ねられることを光栄に思います」と、作品に参加することへの、この上もない喜びを口にした。

テーマ曲は全作に続き、Mr.Children桜井和寿(56)とEAST ENDのGAKU-MC(56)のユニット「ウカスカジー」が手がけた、14年の日本サッカー協会公認のサッカー日本代表応援ソング「勝利の笑みを 君と ~日本サッカーのために~」が引き続き採用された。

森保監督、宮本会長、中村のコメント全文は、以下の通り。

森保一監督 FIFAワールドカップ2026では、選手、スタッフ、そしてサポーターの皆さんとともに、「最高の景色」を目指して戦いました。大会が終わった瞬間、私たちの胸には大きな悔しさが残りましたが、その悔しさこそが、次への挑戦の原動力になると信じています。

日本代表は多くの人の力によって支えられています。スタジアムで、メディアを通して、日本全国そして世界中から声援を送ってくださった皆さんの存在が、私たちに勇気を与えてくれました。苦しい時も、ともに戦い、ともに夢を追い続けてくださったことに、心から感謝しています。

この作品には、私たちが経験した歓喜や悔しさ、そして未来への決意が刻まれています。ワールドカップで得たすべての経験を次につなげながら、日本代表は世界一という大きな目標に向けて歩み続けます。この作品を通じて、その思いを感じていただき、これからも日本代表とともに歩んでいただければうれしく思います。

宮本恒靖会長 ワールドカップは、世界中のサッカーに関わる人たちにとって特別な大会です。

そこには、歓喜も悔しさも、言葉では語り尽くせない数多くの瞬間があります。もちろん、その中心にいるのはピッチに立つ選手たちです。ただ、その選手たちがあの舞台に立つまでには、彼らを育ててきた人、支えてきた人、そして持てる力を最大限発揮できるように準備を重ね、同じ思いで戦っている多くの人たちがいます。

私は、ワールドカップには、その国のサッカーが長い時間をかけて積み重ねてきたものが表れると思っています。今回のSAMURAI BLUEも、多くの人たちの思いと、日本サッカーが積み重ねてきたものを背負って世界に挑みました。

この作品には、大会期間中のチームの姿と、あの舞台を経験したからこそ生まれたさまざまな思いが刻まれています。結果だけでは見えてこない葛藤や成長、世界と戦う中で得た自信や確信、そして突きつけられた課題。その一つひとつが、日本サッカーが次へ進むための大切な財産です。

私自身も選手としてワールドカップを経験しました。あの舞台で感じた手応えや悔しさ、そこで知った世界との距離は、その後の自分に大きな影響を与えました。大会が終わり、時間がたってから初めて見えてくるものもあります。

今回、私たちが目指していた「最高の景色」には届きませんでした。その事実と悔しさには、しっかり向き合わなければいけません。

一方で、この大会を通じて、日本サッカーがこれまで積み重ねてきたもの、そして世界を相手にできることが確実に増えていることも感じました。しかし、世界もまた進化し続けています。だからこそ、得た手応えを次への自信に変え、見えた課題から目をそらさず、さらに前へ進んでいかなければいけません。

そして、この挑戦は代表チームだけのものではありません。現地から、日本から、世界中から、たくさんの声援を届けてくださったファン・サポーターの皆さんも、このワールドカップをともに戦った仲間です。ともに喜び、ともに悔しさを分かち合ってもらえることに、改めて心から感謝します。

この作品を通じて、SAMURAI BLUEが見た景色だけでなく、その向こう側にあった多くの思いや支え、そして日本サッカーが積み重ねてきたものまで感じてもらえたらうれしいです。

すべての記憶を、次へつなげる。

「最高の景色」への挑戦は、これからも続きます。

今回の経験を力に変えて、日本サッカーに関わるすべての仲間とともに、また世界へ挑んでいきたいと思います。

中村倫也 あの小さなボールに、どれだけのものを乗せているんだろう。

夢、誇り、野心、意地。責任、使命、仲間との絆。

栄光、挫折、費やしてきたもの、積み上げてきたもの。そして、これからの日本サッカーの歴史。

サッカーを愛するすべての国民からの期待。

「勝ちたい」という、根源的欲求。

その重さは計り知れないけど、諦めた夢を自分勝手に委ね、拳を握り締めただただ声援を送るしかない私は、結果だけではなくその中で何が起きていたのかを知りたい。そして出来ることなら共に学びたい。きれいごとではなく、結果論でもなく、日本サッカーのためにサポーターとしての「見る力」を積み上げたい。次の勝利を、より深く喜ぶために。ナレーターとして、声援以外の形で声を重ねられることを光栄に思います。尊敬する彼らの挑戦に触れるその機会に、少しでも力になれれば幸いです。