宝塚歌劇団花組トップ永久輝せあ主演のミュージカル「エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-」が17日、兵庫・宝塚大劇場で初日を迎えた。
1992年のウィーン初演以来、世界各国で上演される名作。オーストリア皇后エリザベートになった1人の少女がたどった数奇な運命を描く。宝塚版では、死を象徴する黄泉(よみ)の帝王トートを主人公に、エリザベートとの愛を描く。潤色・演出は小池修一郎氏。
宝塚では、一路真輝のサヨナラ公演で初演されて以来、全5組で10回演じられた。18年の月組以来8年ぶり、花組では14年以来12年ぶりの上演で令和では初。タイトルロールのエリザベートは、トップ娘役星空美咲が演じる。
永久輝にとって、今作には格別の思い入れがある。02年花組、春野寿美礼主演の映像を見て、宝塚人生を歩むきっかけとなり「いつか一度は出てみたい」とあこがれた作品。開幕前のインタビューでは、トップとしてトート役に挑むことを「うれしい」と素直に喜び、前夜祭ではファンの熱量を肌で感じた。
永久輝はエリザベートの魅力を2つ挙げていた。
「まず1つは音楽的なすばらしさ。毎日、音楽の中に身を置いていることに幸せを感じる。私もファン時代、何回も何回も見て、口ずさんだり、夢中になってしまう魔力的な魅力がある」
「愛と死の輪舞」「最後のダンス」「私が踊るとき」「闇が広がる」…。『エリザベート」を彩る珠玉の音楽の数々でファンを圧倒した。
もう1つがキャストの魅力。
「どの方も魅力、良さがあって、それが生きるお芝居をされてトート像を作られている。トート役に限らず、キャストが変わっても、その人の演じられる個性によって見え方も雰囲気も違う。その面白さがもう1つの魅力かな」
星空とは「1つの作品として丁寧に作っていきたいよね」と話した。自らも歴代のトートを映像で確認し、理解を深めた。「偉大なる愛の部分。“死”というのが本当は安らぎの場所だったりする温かい場所というところに行き着けたらいいな」と永久輝流のトート像を模索。永久輝、星空コンビだからこそ作り出せるエリザベートの中に、トートの“愛”の部分を描き出していた。
公演は11月22日まで、東京宝塚劇場は12月19日~来年2月7日。



