政界地獄耳

バイデン大統領78歳 二階幹事長81歳/地獄耳

★米民主党のジョー・バイデンが78歳で米大統領になったころ、自民党ではNHKの番組で、自民党幹事長・二階俊博が「(政府に対して)いちいちケチをつけるもんじゃない」と国民の声や批判を封じ込めるどう喝を繰り返していた。自民党には衆院選挙比例代表には73歳以上の立候補を認めないという定年制がある。ちなみに自民党参院選比例区では70歳定年制が敷かれている。ただいずれも抜け道があり「総裁が国家的有為な人材と認めた」「支持団体が余人をもって代えがたいと決定し、総裁も認めた」という規定がある。

★この特例が随所で拡大解釈されてきたが、衆院の小選挙区での立候補は適用外なものの小選挙区で出馬する場合、比例との重複立候補ができない。つまり比例復活ができない。19日、党の若手議員が二階にこの73歳定年制度の厳守を申し入れた。党内の年配者からは「年齢差別だ」「我々が元気に働いていることで同世代に活力がわく」などの効果があると、この制度を撤廃すべきとの声もある。だが、実際は70代になっても入閣できず、引退させるために最後に入閣させるなどの悪例もある。

★その二階は現在81歳。同派には元衆院議長・伊吹文明83歳、河村建夫78歳、江崎鉄磨77歳、復興相・平沢勝栄75歳、細田派では衛藤征士郎、谷川弥一79歳、細田博之76歳、麻生派は副総理兼財務相・麻生太郎80歳、竹下派は額賀福志郎77歳、石原派は野田毅79歳、森山裕75歳と、ざっと75を超える衆院議員を挙げてみたが、いずれもパワフルに活動している。ただ、このベテランたちは党内外の要職にいて采配を振っているともいえる。これでは若手が育たないというのもうなずける。自民党では選挙前に必ず問題になるが、ベテランに押し切られてしまうこの問題。バイデンや二階が元気なうちは諦めるしかないのか。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

おすすめ情報PR

社会ニュースランキング