栃木県那須町の河川敷で焼損した夫婦の遺体が見つかった事件の指示役とみられ、死体損壊容疑で逮捕された佐々木光容疑者(28)が「(ある人物から)指示された」と供述していることが30日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁と栃木県警の合同捜査本部は、佐々木容疑者の背後にさらなる指示役がいるとみて捜査。実行役とみられる2人組の行方も追っている。

佐々木容疑者が夫婦について「知らない」と供述し、夫婦との間に接点が確認されていないことも判明した。捜査本部は佐々木容疑者が持っていた複数台のスマートフォンを押収。30日に同容疑者を送検した。

捜査本部は佐々木容疑者が平山綾拳容疑者(25)=同容疑で逮捕=に遺体の処理を指示したとみている。平山容疑者と「2~3月に渋谷の店で知り合った。交流サイト(SNS)でやりとりしていた」と供述している。

平山容疑者は佐々木容疑者について「怖い人」と述べ「遺体の処理を頼まれ、ガソリンなどを指示されて買った」と説明しており、捜査本部は両容疑者の関係性を調べる。

平山容疑者は夫婦を運ぶためとみられる車を2人組に貸した後、遺体発見当日の16日未明に東京都内の居酒屋に入店、その後に入った佐々木容疑者とともに店を離れ、外を歩く姿が防犯カメラの映像に写っていた。佐々木容疑者は沖縄県に数日潜伏していたとみられる。(共同)