政界地獄耳

【政界地獄耳】まるで「官製メーデー」これでは最後のメーデーとなるのでは…

★全国で労働者の祭典、メーデーが開催された。立憲民主党、国民民主党、社民党の国会議員や候補者、来年行われる統一地方選挙の候補者らが、積極的か否かはともかく地域のメーデーにはせ参じた。東京で開かれた中央メーデーには民主党政権以来12年ぶりに内閣官房長官・松野博一が出席。連合幹部をはじめ、野党の参列者も拍手で迎える官製メーデーだ。積極的に政権にすり寄ることに違和感も持たずに拍手する野党を国民は応援する必要があるのか。

★地域によっては元首相・安倍晋三のアベノミクスと物価高を重ねてやゆするシーンも見られたが、オール与党化が進む中、これでは最後のメーデーとなるのではないか。リベラル系雑誌として12年に休刊した「現代の理論」はブランクを経てデジタル版で復刊しているが連合会長・芳野友子の出身労組、JAM副書記長、連合総研主任研究員を歴任した労働運動アナリスト・早川行雄が「芳野友子新体制で危機に立つ連合 会長の器ではない、速やかな交代を」と題する一文を寄せている。

★筆者は冒頭に「連合の重鎮でも何でもないが、連合内の声が沈黙している以上、労働戦線統一の修羅場をくぐってきた者として、また芳野の出身産別OBでもある筆者のところに、連合会長人事の致命的な過失を正すべく、お鉢が回ってきた格好だ。この機会に、これだけは言っておかなければならない。芳野友子のような人物を連合会長にするために労働運動をしてきたわけではないのだから。そして連合内外の有意の人々が、芳野会長に対する率直な批判の声を上げるように強く呼びかけたい」と記している。そのあとも政治記者が書かない丁寧な解説が続くがこの先はぜひメーデー参加者のみならず多くの人に読んでもらい、労働運動とは何かを知ってもらいたい。(K)※敬称略

政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)

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