★日本のEEZ=排他的経済水域での中国艦船の射撃訓練に22日、ロンドンで防衛相・小泉進次郎は英、伊、カナダの国防相との4カ国会合で、中ロの動向を共有し「(中ロ)両国の軍事面での連携強化だ」とけん制した。21日、中国外務省林剣(リンジェン)副報道局長は(射撃訓練付近の)沖ノ鳥島は「岩礁であって島ではなく、EEZや大陸棚を保有することはできない」と狙いが沖ノ鳥島と示唆した。官房長官・木原稔は「沖ノ鳥島は国連海洋法条約上の島で、EEZおよび大陸棚を有しており中国側の主張は当たらない」としている。

★国連海洋法条約に基づくEEZは沿岸国が自国の基線から200カイリ(約370キロ)の範囲における海洋資源の探査・開発権を独占的に行使できる区域。またEEZは公海と同様の無害通航権が認められるなど、領海ほどに厳密な規制がなく中国はそこをついてくる。中国にとっては沖ノ鳥島を認めると対米第一列島線(日本列島・台湾・フィリピンを結ぶ防衛線)と第2列島線(グアム・サイパンを含む外側のライン)が崩れかねないこと、加えてレアアースなどの資源採掘の日本の独占に横やりを入れたい思惑がある。国連海洋法条約に基づき科学的・技術的根拠を審査する専門チーム「大陸棚限界委員会」(CLCS)は日本の大陸棚延長を一部認めつつ、沖ノ鳥島南方海域の判断を先送りにしている。沖ノ鳥島は東西に約4・5キロ、南北に約1・7キロ、周囲は約11キロの卓礁で、礁内の面積は約5・8平方km、東京ドーム約107個分と言われるが、満潮時には礁内の北小島は約16センチ、東小島は約6センチしかない。

★中国は台湾、フィリピン、マレーシア、ベトナムが領有権を争う南シナ海の南沙諸島の暗礁を埋め立て、軍事施設を構築した。16年にはオランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は中国に「国際法上の法的根拠なく、国際法違反」と断じている。10年後の現在、諸島には数千の軍人と2000人の民間人が居留し、実効支配の既成事実を積み上げた。また沖ノ鳥島と違い第一列島線の外だということも米国の関与を鈍らせる。日本は沖ノ鳥島のおかげで国土の12倍にも及ぶEEZを確保しているが、中国が岩礁を射撃で破壊したら。新たな領土問題を仕掛けられたといえる。(K)※敬称略