★全く関係ないというわけにはいかない。来月3日に実施される米中間選挙。残りの大統領の任期2年に勢いをつけるか、レームダック状態に陥りしぼんでいくか。選挙は連邦議会選挙だが、共和党とドナルド・トランプ大統領のゆくえを大きく左右する。当然、その結果次第で世界情勢や日米の様々な相関図も変わる可能性が高い。高市内閣の命運の鍵の1つになり得る選挙だ。

★週末大きく報じられたのが無風の保守層地盤と言われたレッドステート(共和党地盤)のミネソタ、オハイオ、ミシガン各州が大激戦区になっていて、ことにミシガンは24日、バラク・オバマ元大統領がデトロイトに応援に入り、現政権の「愚行を少しでも食い止める」ための「サーキットブレーカー」「今や共和党は腐敗した政府、無能な政府、機能しない政府の代名詞になってしまった」。トランプについても「一連の誤った決断を下した。最も重大なのは不必要な戦争を始めたことだ」とイラン戦争を批判。「これほどあからさまに私腹を肥やすことに手腕を発揮した大統領をかつて見たことがない」など激しい政権批判を繰り広げた。

★ミシガン州は66歳のゲイリー・ピーターズ民主党上院議員の引退に伴い、急進左派の新人アブドゥル・エルサイードが全米で注目を集める。共和党のマイク・ロジャース元下院議員と激戦を繰り広げるが、当選すればイスラム教徒として初の米上院議員となる。トランプも警戒を強め、25日、ミシガン州ポートヒューロンの演説で「ジハーディスト(イスラム聖戦主義者)でムスリム同胞団の一員である人物が米上院議員になるのを阻止するため、私はここに来た」と発言し挑発している。

★ミシガンは象徴的な選挙区になろうが、オハイオも大変だ。オハイオは次期大統領をうかがうJ・D・ヴァンス副大統領の地元。上院の補欠選挙になる。オバマはオハイオのクリーブランドでも根強い人気を誇る元上院議員のシェロッド・ブラウンの応援で手応えを感じたようだ。つまり民主党はトランプだけでなくヴァンスの足元も揺るがし、共和党の大統領、副大統領を追い込みたい勢いだ。一方、共和党が勝てばヴァンス大統領の道が開けるということになる。注目はミシガン、オハイオだ。(K)※敬称略