米・英政府がアジア最大級の犯罪集団として経済制裁を科したカンボジアの中国系組織「プリンス・グループ」の幹部とみられる男ら3人が、日本で虚偽の転入届を提出したなどとして、電磁的公正証書原本不実記録・同供用の疑いで警視庁に逮捕されたことが22日、捜査関係者への取材で分かった。プリンスは高額報酬をうたう偽求人で勧誘した各国の人々を監禁し、国際的な特殊詐欺などに関与させていたとされる。警視庁は日本での活動実態を調べる。

幹部とみられる男は複数の国籍を持ち、「陳小二」などの名前を使い分けているとされるが、捜査関係者によると、中国出身でキプロス国籍の会社経営フー・シー容疑者(44)=住所不詳。14日の逮捕時、キプロスのパスポートを持っていた。

他に逮捕されたのは、いずれも中国籍の会社員、李垠宏容疑者(31)=東京都世田谷区=と〓(赤に郊のツクリ)鳳至容疑者(36)=住所不詳。

逮捕容疑は4月20日、東京都中央区に転居したという虚偽の住民異動届を提出した疑い。フー容疑者が李容疑者に成り済ましを依頼したとみて調べている。

捜査関係者によると、フー容疑者は「日本の永住権を取るために住民票を東京に移した。代理人に任せていたことだ」と供述。李容疑者は〓(赤に郊のツクリ)容疑者に頼まれたと説明しているという。

米財務省によると、プリンスはカンボジアの首都プノンペンに本社を置き、同国内に複数の巨大な専用拠点を設け、人々を詐欺行為に従事させていた。フー容疑者はプリンスのチェン・ジー(陳志)会長の指南役とされる。チェン氏は1月にカンボジア当局に拘束され、中国に移送された。(共同)