環境省は30日、東京電力福島第1原発事故に伴って福島県内の除染で出た土を、さいたま市にある国の出先機関に搬入し再利用した。福島県外では、昨年7月以降に首相官邸など東京都内で活用しているが、都外では今月29日に始まった仙台市に続いて2例目。付近では、市民らが「住民の合意なく、持ち込むのは反対だ」と声を上げた。
30日は報道公開せず、さいたま新都心合同庁舎1号館の車寄せ前花壇で小型ショベルカーが土を運んだり、作業員がトンボで土を平らにしたりする様子が見られた。現場担当者によると、今回の土は放射性セシウム濃度が1キログラム当たり4千ベクレルだとし、約1立方メートルを利用。花壇の深さ約20センチに入れ、通常の土をかぶせた。
抗議する市民ら約50人が集まった。埼玉県三芳町の自営業白田真希さん(59)は、周辺にはGMOアリーナさいたまや医療機関があり「人通りが多く、与える影響を考えるべきだ。放射性物質を含んだ土を拡散させてはいけない」と訴えた。
除染土は福島県内の中間貯蔵施設に保管され、2045年3月までに県外で最終処分すると法律で定めるが、候補地の選定は進んでいない。環境省は除染土の最終処分量を減らすため放射性物質濃度が比較的低い土を公共工事などで再利用する方針を示している。(共同)

