昨年11月の茨城県神栖市長選で「まんじゅうや」「だんごさん」と記載された2票を県選挙管理委員会が無効と判断し、当選を無効と裁決したのは不当だとして、木内敏之市長が県選管を相手取り、裁決取り消しを求めた訴訟で、東京高裁は3日、無効票と判断して請求を棄却した。

佐藤哲治裁判長はまず、通称による投票が有効といえるのは、開票区内で広く慣習的に使用され、候補者本人を指すのが明らかであることが必要だと指摘。「だんごさん」や「まんじゅうや」は、木内市長の実家の老舗和菓子屋ではなく、食品や飲食店を表す普通名詞にとどまるとした。

その上で、神栖市には和菓子屋が少なくとも9軒あり、通称として木内市長を指すのが明らかとはいえないと結論付けた。

訴訟では、欄外への記載などがあった当時の現職石田進氏の得票8票についても争われたが、高裁はいずれも有効と判断した。

判決後、取材に応じた木内市長は「大変残念で遺憾。上告については弁護士と相談し、判決内容を見てから検討する」と話した。石田氏は「順当な結果」と評価し、木内氏が市長を務めていることには「市民の皆さんが納得しないと思う」と述べた。判決が確定すれば木内市長は失職する。

判決によると、昨年11月の投開票で、木内市長は石田氏と得票同数となり、くじ引きで当選。その後、石田氏側の異議申し立てを受けた市選管の点検を経て、県選管が再点検した結果、木内市長の2票と石田氏の1票が無効となり、石田氏が上回った。(共同)