25人が亡くなった大阪・北新地のビル放火殺人事件の発生から24日で1週間となった。現場の心療内科クリニックが入る雑居ビル前は連日、花を手向ける人の姿が絶えない。この日も訪れた人たちが、突然命を奪われた犠牲者を悼み、手を合わせた。
放火されたビル4階の心療内科クリニックは青いシートで覆われ、隙間から天井まで黒く焼けた生々しい跡が見える。昨年12月から通院していたという男性会社員(58)は「ビルの前を通るたびにつらくなる。なぜ、こんなことをしたのか想像がつかない。このまま死ぬのではなく、どういう気持ちだったのか、本人の口から何か話してほしい」と憤った。
事件ではクリニック院長の西沢弘太郎さん(49)も犠牲に。事件のあった17日夜に受診する予定だった大阪府茨木市の女性会社員(28)は「本当は、すぐに献花に来たかった。来ようとすると怖くて、自分が壊れてしまうっていう感覚にずっとなっていた。1週間たってようやく前に進もうと。西沢先生のおかげで今の私がある」と涙ぐんだ。【松浦隆司】

