松野博一官房長官は14日、天皇、皇后両陛下が19日に営まれるエリザベス女王の国葬に参列するため、英国を訪問されると発表した。日程は17~20日の予定。天皇が海外の葬儀に参列するのは極めて異例で、両陛下にとっては19年の即位後初の海外訪問にもなる。
松野氏は「英国王室と皇室はかねて親しい関係にあり、女王は昭和天皇、上皇さま、天皇陛下と3代にわたり交流されてこられた」と説明。また、令和になっても女王自身から国賓として招待され、20年に即位後初の外国訪問が計画されたが、コロナ禍で延期になった経緯にも触れた。
天皇は皇室の慣例により、通常は葬儀には参列しない。海外では、93年、ベルギーのボードワン国王の国葬に、在位中だった上皇ご夫妻が参列したのが唯一の例外。上皇さまは国王と40年来の親交があった。2例目となる今回も、女王と皇室の約70年にわたる親密な交流が背景にある。
53年には、皇太子時代の上皇さまが昭和天皇の名代で女王の戴冠式に参列。71年には昭和天皇と香淳皇后が訪英し、75年には答礼として女王が訪日。東宮御所も訪問し、皇太子(上皇さま)ご一家と歓談した。上皇ご夫妻は76年にも訪英し女王らと交流、81年にはチャールズ皇太子の結婚式に参列。在位中も98年、07年、12年(女王即位60周年記念行事出席)と訪英した。
天皇陛下も、83~85年に英オックスフォード大に留学し、テムズ川の水運を研究。女王に招かれ、バルモラル城で数日間を王室ご一家とともに過ごしたこともある。皇太子時代の01年の訪英時にも、ウィンザー城で女王らと夕食をともにするなど、交流を深めてきた。9日には「お気持ち」を公表。「深い悲しみ」と表現し「女王陛下は両国の関係を常に温かく見守ってくださり、私の英国留学や英国訪問に際しても、さまざまな機会に温かく接していただき、幾多のご配慮をいただいたことに重ねて深く感謝したい」などとつづられていた。
岸田文雄首相は参列を見送る。

