国民民主党の玉木雄一郎代表は27日の定例会見で、GMOインターネットグループに対する不正アクセス問題をめぐり、「個人情報が流出したりさまざまな事業に影響が出ており、もう『準戦時体制』に入っているのではないかという意味で、緊張感をより高めていかないといけない」と、強い警戒感を示した。

GMOの問題をめぐっては攻撃者が、GMO側が27日正午までに金銭を支払わない場合、顧客の個人情報を公開すると主張。GMO側は応じない構えを示し、神経戦が続いている。

玉木氏は、「ロシアによる2022年2月のウクライナ侵攻前にも、まずは民間レベルのサイバー攻撃やインフラの不備が指摘されている」とし、「今、私たちが目撃していることは、単にAIの技術が上がって、いろんなセキュリティーホールに穴があいていることを見つけられている、ということを超えて、安全保障の観点からも非常に問題のある事象が生じているという認識が必要だ」とも訴えた。

党は政府に先駆けて「アクティブ・サイバー・ディフェンス法案」を国会に提出するなど、「能動的サイバー防御」の必要性を指摘してきたと主張。政府が26日、サイバー攻撃に関する関係閣僚会議を開き、高市早苗首相が来週にも緊急対策をまとめる方針を表明したことを、「一歩前進したことはいい」としながら、「今、TBSのドラマ『VIVANT』をやっているが」と、話題のドラマに言及。「(現実はドラマのように)ハッカーがカシャカシャ打っているレベルではもうなくて、攻撃も防御もAI。人間が、何かハッカー同士がやっているというより、非常に高速かつ、高度な攻撃と防御が繰り広げられるという前提での能動的サイバー防御に、(現体制は)なっていないのではないか」と懸念を示した。

その上で、「攻撃型のAIには、(制限をかける)『ガードレール』がない」とした上で、「攻撃側と防御側の能力の非対称性が、今のままではどうしても生じてしまう」と指摘。むやみに「ガードレール」を外すことには慎重な立場を示しつつ、防御側のAIを使う時にも「『ガードレール』の外れた能力を、日本の国や企業が利用できるような条件と環境を定める法体系が必要なのではないか」と、私見を示した。

今月1日に、警察や自衛隊が攻撃元サーバーの無害化を可能とする措置を盛り込んだ、能動的サイバー防御関連法が施行されたが、玉木氏は「防御と安全保障、AIの開発など、いくつかの分野を統合した戦略と、ルールづくりが必要。正直申し上げて、今月発動したアクティブ・サイバー・ディフェンス自体が、すでに陳腐化している可能性がある」と危機感を示し、「党として早速、『アクティブ・サイバー・ディフェンス2.0』といったような制度や法改正の必要性を、しっかり提案していきたい」と語った。