釣ったチヌ(23センチ以上)の総重量を競う第34回G杯争奪全日本がま磯(チヌ)選手権(主催・株式会社がまかつ)が9月7、8日、岡山・下津井沖の磯で行われ、全国の予選を勝ち抜いた精鋭48選手(シード、推薦含む)が参加した。「弁天島の南」で行われた2日目の決勝戦は、沖永吉広選手(37=シード)が1400グラムで石田啓二選手(38=家島)を破り2年ぶり2度目の優勝を飾った。下津井でのG杯全国大会は過去3度予選落ちしていたが、壁を突破し頂点に立った。3位には波多瑞紀選手(35=シード)が入った。

 4度目の挑戦で、はね返され続けた下津井のチヌを攻略した。沖永選手は、2年ぶり2度目の優勝に「最高にうれしいです」と会心の笑みを見せた。

 午後1時20分から行われた決勝戦では、持ち味である軽い仕掛けがエサ取りの猛攻に遭い通用しないとみるや、ジンタンを4~5個打って一気に重くして仕掛けを早く沈める戦法に変更。1投ごとにオモリの数を変えるなど丁寧な攻めで、試合開始から約35分後、35センチ級のチヌを掛け先手を取った。釣り座交代後、試合終了まで残り20分で25センチ級を追加し、0匹に終わった石田選手を突き放した。

 2年前の決勝戦は釣果がなく引き分け、決勝リーグの成績で優勝が決まっただけに「もう1度機会があれば、今度こそ必ず結果を出して勝ちたい」という思いが強かった。今回は“完全燃焼”の栄冠だ。

 潮の流れが複雑な下津井でのG杯チヌ全国大会は、過去3度すべて予選落ち。「ここは本当に難しい。他県のチヌ釣り場とは違う。自分に都合のいい仕掛けではダメなんです」。

 “難敵”に挑む相棒が棒ウキだった。円すいウキが主流の中、棒ウキにこだわる。約4年前、地元の名手に勧められて使って以来、手放せないという。「(ウキの動きから得られる)情報量が圧倒的に多く、どういう釣りをしているかイメージしやすいので」。棒ウキでも円すいウキの動きができるように練習し、自在に使いこなした。状況に応じた仕掛けの変更も含め、これまでの経験を生かし、下津井4度目の挑戦で壁を破った。

 よき友(ライバル)たちとの戦いも刺激になった。2、3位の石田選手、波多選手とは地元・広島でともに研さんを積む仲間だ。一緒にサオを出しながら「いつか、G杯決勝を戦おう」と誓い合った。「だから、こんな大舞台で戦えて本当にうれしかった」と話す。来年の舞台も下津井。難敵を再びねじ伏せ、連覇を狙う。【高垣誠】

 ◆沖永吉広(おきなが・よしひろ)1977年(昭52)10月29日、広島県世羅郡世羅町生まれ。同町在住。自動車板金塗装業。GFG広島支部所属。ホームは芸予諸島。昨年からアユ釣りも始めている。

 ◆大会経過 初日の予選リーグは午前6時から48選手が8組に分かれ下津井沖の磯などで1試合2時間の4回戦を戦った。今年の下津井のチヌは食いが渋く型も小さめ。釣果なしで引き分けるケースも多かったが各組1位の8選手が勝ち抜けた。2日目の決勝リーグは4選手ずつ2組に分かれ総当たりの3回戦。1組は沖永選手が波多選手との直接対決を制すなど2勝1分で首位突破。2組は3回戦で石田選手が3勝で決勝進出を決めた。

 決勝戦は午後1時20分から弁天島の南で行われ、開始35分で1匹目を釣った沖永選手が後半にも1匹追加し総重量1400グラムで、最終盤に痛恨のバラしがあり釣果なしに終わった石田選手を退け優勝。3位決定戦はともに釣果なく引き分け、決勝リーグの成績で波多選手が3位となった。