ワカサギが好調に釣れている兵庫県加東市の東条湖へ先日、釣行した。同所の「ビッグバイト」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)のドームでは11月としては異例の3ケタ釣果が出ており、当日も、常連の片山直秀さん(加古川市)が4~13センチを72匹ゲット。魚群探知機でワカサギの食いダナを正確にとらえるゲームフィッシングを堪能していた。5人グループの女子も白銀のワカサギを手にするたびに歓喜の声を上げて大喜び。新子主体ながら魚影がかなり濃いのでこれからの本番が楽しみだ。【近江康輔】

ワカサギ釣りは魚群探知機を見ながら、群れを狙い撃つゲーム性の高さが魅力だ。今シーズンは放流卵のふ化率が例年に比べて約1・5倍と高く、魚影がすこぶる濃い。3号ドームで竿を出す常連の片山直秀さんも「昨年とは魚探に出る反応が全然違います。底近くにいっぱいいますよ」とにっこり。

魚探に映るオモリが落下する映像をチェックしながら群れに仕掛けを入れ、次々にアタリをとっていく。ツンと小さく竿先が揺れると間髪入れずに合わせを決め1投1匹の入れ掛かり。「底から5メートルほど浮いているワカサギの活性が高いみたい。仕掛けをそのタナで止めた瞬間、餌がふわふわっとするので、そのタイミングに食ってきます。きょうは竿を上下する激しい誘いには反応が悪いです」。片山さんがヒットパターンを見つけ出し、午後4時までに4~13センチを72匹釣り上げた。

ワカサギ釣りは仲間との団らんも大きな魅力。1号ドームでは神戸の白石友美さんら5人が長方形の穴に向かい合うように竿を出し、楽しいトークで大はしゃぎ。「まるで自分の部屋で釣っている感じです。友だちとの距離感がこんなに近い魚釣りはワカサギ釣りならでは。仕事のストレスから解放されてめっちゃ楽しいです」と5人が口をそろえる。

釣りガールらしくトークで盛り上がりながらも竿先のアタリは見逃さない。辛抱強くアタリを待ち、ツンと小アタリが出たら素早く合わせ、梶原末子さん(西宮市)が「シシャモ級が釣れたよー」とフルセの15センチを手に大喜び。古市宏美さん(神戸市)も「いっぱい釣れたら、てんぷらにして女子会で盛り上がりたいです。100匹釣れたらいいな」と目を輝かせる。ワカサギ釣りは根気がある女性のほうが向いているそうでカップルなら7割方、女性のほうが良く釣るという。

ビニールで囲まれたドームのワカサギ釣りは冷たい季節風を防げるので冬の釣りにはぴったり。1人でじっくりと朝から夕方までヒットパターンを追求するのもよし、カップルやファミリー、グループでまったりと過ごすのもいいですよ。

【問い合わせ】ビッグバイト(電話)0795・47・0072。ワカサギの釣り料金は桟橋使用量の1650円と遊漁料860円が必要になる。営業時間は午前7時~午後4時。年中無休。レンタルタックルは手巻きリールタイプ1100円、電動リールタイプ2200円(餌、仕掛け付き)、魚群探知機は2200円。各金額は税込み。無料駐車場あり。

【交通】中国自動車道のひょうご東条ICを出て、信号を右折。最初の南山東信号を右折し、県道313号で東条湖へ。

【今後の見通し】今年は5~6センチの新子が多く連日好釣果が続いている。竿頭の平均は60~70匹で最高は170匹。水温が11度前後になる年末年始に最盛期を迎え、産卵が始まる2月半ばまで数釣りが楽しめる。