パソコンやスマートフォンなどの普及によって、便利になった半面、ぼくたちは自分の能力を弱めてしまう不利益も起きています。

 たとえば、その日の予定や知人の電話番号、漢字など、きちんと記憶していなくても日常生活に支障がなくなりました。パソコンやスマートフォンを使えば事が足りるからです。記憶したモノをとり出す日常作業が少なくなって退化し始めている。

・若い世代も認知症になる

 わからないことがあっても、ググれば簡単に情報が手に入り、自分の考えを深めることも少なくなっています。

 そうした現代生活にどっぷり漬かってしまうと、40代などの若い世代から、もの忘れが目立ちはじめるといわれています。

 「デジタル認知症」になると、記憶力だけでなく計算力や注意力なども落ちていくといわれます。

 その多くは、俳優の名前が思い出せないなどの軽いもの。しかし、14%が本物の若年性認知症になってしまうという怖いデータもあります。

・体を使って脳を刺激しろ

 これを防ぐには、計算機は使わずに暗算をするなどが大切です。パソコンやスマホに頼らず、記憶の出し入れをふだんからやっておくようにしましょう。

・若い人が老眼になる

 また、スマホばかり使っていると、頸椎(けいつい)の湾曲に変形が起こるスマホネックになって肩こりや痺(しび)れに悩まされます。若い人がスマホ老眼になったりします。焦点があわなくなるのです。

・スマホ依存症はつらい

 スマホなしでは一時もいられない「スマホ依存症」は深刻です。

 パソコンやスマホに支配されたり、奴隷になることなく、適当な距離をとりながら、上手に使いこなすことが大切です。