大腸がんの発症には「喫煙」「飲酒」「肥満」などが関係しているので、その対策をこれまでに紹介してきました。これらは生活習慣が大きく関係しています。

それとは別に、これまでに経験した病気が大腸がんにつながりやすいこともあります。慢性的な炎症が大腸にある人は、明らかに大腸がんになりやすいことはわかっています。それは「炎症性腸疾患」で、「潰瘍性大腸炎」「クローン病」などです。

潰瘍性大腸炎は大腸に炎症が起きて潰瘍までも引き起こす病気。クローン病は大腸、小腸に炎症が起きて潰瘍を引き起こす病気。潰瘍性大腸炎もクローン病も指定難病です。しっかり治療をしていかねばなりません。今日では、内視鏡検査は定期的に行われていますので、その点では安心です。ただ、これらの疾患は改善したとしても内視鏡検査はしっかり続けていく必要があるので、そのことは忘れないようにしましょう。

加えて、これまでに大腸がんになる可能性のある「良性のポリープ(腺腫)」のあった人は、それが6ミリ以上であれば取ったほうが良い、とガイドラインには示されています。

そのポリープが4、5ミリの場合は、取らずに「次で大丈夫」というのはどうなのでしょう-。がんになる可能性があるポリープがあって経過観察されるのは、患者さんには精神的につらいものがあると思います。私は4、5ミリでもがんの予防を兼ねるので、取っていいと思っています。それで、3年後に再度内視鏡検査をするのが、患者さんの精神的負担も考えると良いと思います。(取材=医学ジャーナリスト・松井宏夫)