【無料会員記事】辰吉寿以輝の現在地〈38〉1歩ずつ前進 打ち方変えたあるパンチ

平成のカリスマ、丈一郎(54)を父に持つ辰吉寿以輝(29=大阪帝拳)。

日本初の親子世界王者につながる道を一途に歩みます。

26年春、日本ボクシング界は盛り上がりを見せていました。

那須川天心は4月に再起戦をKOで飾り、5月2日には井上尚弥―中谷潤人の東京ドーム決戦が行われます。

2月にプロ20戦目を行った寿以輝は、課題に向き合う時間を過ごしていました。

少しずつでも向上を目指す姿は、変わりません。

ボクシング




アトントレーナーのパンチをガードする辰吉寿以輝=2026年4月23日

アトントレーナーのパンチをガードする辰吉寿以輝=2026年4月23日


26年春、試合なし

大阪は、朝から強い雨が降り続いていた。

4月23日、午後4時。

大阪帝拳ジムが入るビルの1階には、白いビニール傘が、何本も乱雑に立てかけられていた。

寿以輝は、26年春を試合なしで過ごしていた。


フィリピン人トレーナーのアトンとミット打ちに入る。

写真をとるために構えたカメラの画面に、違和感を感じた。

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スポーツ

益田一弘Kazuhiro Masuda

Hiroshima

広島市生まれ。2000年の入社からバトル、相撲、サッカー、野球を担当して、13年からオリンピック担当。
14年ソチ、16年リオデジャネイロを取材して、18年平昌、21年東京は五輪班キャップを務める。東京五輪後に一般スポーツデスク。
大学時代はボクシング部で全日本選手権出場も初戦敗退。アマチュア戦績は21勝(17KO)8敗。