「高座渋谷つばさクリニック」の武井智昭院長が続ける。
「腎臓という臓器は血液中の老廃物をろ過して体外に排出するはたらきがあります。その際に、ろ過した糖(グルコース)を再び吸収して血液に戻してしまうのですが、SGLT-2阻害薬という薬は、それをブロックして余分な糖を尿として排出してくれるのです。これまでの発想を覆す革新的な薬剤なのです」
「SGLTー2阻害薬」は血糖値を下げるために体内の糖を体外へ出すため開発された。
「尿に糖が出るというほどよい、といった従来とは逆の考え。むくみが取れるので心臓や腎臓に負担がかからない。心不全や腎不全にも応用されており画期的だといわれています。前回紹介したGLP-1受容体作動薬とこのSGLT-2阻害薬を組み合わせることで、HbA1c値の下がらなかった人にも効果があるので重宝されています」
肥満に対しては外科的手術も。
「胃の8割を切除して物理的に食事を減らす手術は、食欲を増すホルモンの分泌を抑えます。大きくなってしまった胃を小さくすることで食べなくなる。結果として自然と痩せるわけですが、GLP-1受容体阻害薬と同様の効果を生んでいる。アプローチの方法が内科か外科かの違いだけですね」
手術はBMI値35以上または32以上で糖尿病等の合併症がある人が対象だ。

