五輪5大会連続メダリストで、日刊スポーツ特別コメンテーターを務める谷亮子さん(48)は00年シドニー、04年アテネ大会の柔道女子48キロ級で金メダルを獲得した。26日(日本時間27日)のパリ五輪開会式直前に、改めて金メダルへの思い、世界の頂点に立つために、取り組んできたことなどを聞いた。【聞き手=田口潤】
-「初恋の人にやっと巡り会えたような感じです」。00年シドニー大会で初の金メダルを獲得した直後の谷さんの言葉です。その時の心境は
「小学校5年の時に全国大会に出場した際、テレビのインタビューを受けました。“将来はどんな大会に出たいですか”との質問に“オリンピックに出たいです”と答えています。その時から、金メダルに憧れ、金メダルに恋をしていたのかもしれません。そこから、この言葉につながっています。だから初恋金メダルなのです」
-小学校からどんな練習をしたのか
「通っていた道場は365日中362日練習がありました。お正月の三が日以外は1日4時間の練習でした。道場の先生は生徒全員に、“人の3倍練習せんといかん”と話をされていました。学校が終わったら走って道場へ行き、ほうきで畳をはいたりして、全員がそろうのを待って練習を始めました。後にそろって五輪に出場し、メダルを獲得した中村3兄弟の先輩方も同じ道場にいました」
-小さい頃から練習以外でもいろいろな取り組みをされたと聞いています。ライオンとにらめっこもしたとか
「さまざまなことをしてきました。遊びの一環から練習につながっていくこともあります。例えば夜のサファリパーク。バスで園内を移動したりするのですが、途中で金網越しに虎やライオンに餌をあげます。野生の目というものを見たかったのでよく行っていました。それぞれ表情は異なりますが、まさに生命の危機をいかしたトレーニングメニューです。他に乗馬クラブでも練習しました」
-数カ月前から本番を想定したシミュレーションもしたと
「前日から明日試合だと思って、寝て、起きて朝ご飯を食べる。普通の練習の日でも気を緩めず、緊張感を保ちました。練習前に、ただテーピングを巻くのと“今日が本番だ”と思って巻くのでは全然違ってきます。とにかく徹底して五輪本番を想定しました」



