【ヤマコウの時は来た!】

 G3国際自転車トラック競技支援競輪という名の通り、リオ五輪ケイリン銀メダルのブフリ、スプリント銅メダルのドミトリエフら外国人選手が参加する。短期登録制度はF1が主流だが、今回はG3。プロレスファンの私は、アントニオ猪木が行ってきた異種格闘技戦に似たワクワク感がある。

 この大会の主役の1人が渡辺一成だ。五輪3回を経験し、今年はタイトルを取り、ほんとたくましくなった。初めて出場した五輪が北京。その時は、緊張で何が何だか分からないまま終わってしまったらしい。いつものメンバーだが、世界選手権とは気合から会場の雰囲気までまるで違う。国際舞台を経験する全選手にいえることだが、どこか凜(りん)としている。日の丸を背負うということは、私たちが思っている以上にしんどいことなのだろう。

 「外国人選手との違いは、五輪にかける期間が違うというのが一番大きいと思います」という言葉には「競輪はケイリンとは違う。ここは日本だ」という地元意識を感じた。

 「前回の2日目までいろんなセッティングが狂っていた。3日目からいつものように踏めるようになってきた」ということは、外国人選手にも同じことがいえるはずだ。

 競輪界屈指のスピードを誇る一成が、初日に外国選手にどう映るか。国際舞台とは違う姿を見せることができれば、4日間優位にレースを運ぶことも可能だろう。(日刊スポーツ評論家・山口幸二)