なでしこジャパン(FIFAランク7位)は米国(同1位)と対戦し、0-2の後半31分に雷雨のため中断し、そのままサスペンデッドとなった。引き分けた3日の米国戦から先発7人を変更。序盤から押し込まれ、前半27分に先制され、後半にも追加点を許した。米国遠征2試合では招集した20人のうち19人が出場。新戦力が経験を積んだ一方、連係不足という課題も残った。

 2点を追う後半31分だった。注いでいた強い日差しが消え、突如、雷を伴う大粒の雨が降り出した。米国遠征の第2戦は、0-2のままサスペンデッド。試合成立は後日、国際サッカー連盟(FIFA)が判断することになり、高倉監督の初陣は思わぬ形で終わった。

 点差以上に内容も圧倒された。シュートは3本だけ。エリア内からは1本も放てなかった。互角に戦った3日の第1戦から先発7人を変更。連係不足は否めず、攻撃の形をつくれなかった。高倉監督は「最終ライン、中盤、FWが全て同じ絵を描けないと」と反省した。守備の要の熊谷は「相手のパワーには、いなす技術、(相手を)はがす技術を磨かないと。主導権を握れるよう、最終ラインから攻撃を組み立てることも必要」と指摘。2試合5失点の守備とともに課題が残った。

 ただ収穫も得られた。米国遠征の2試合で招集した20人のうちGK池田を除く19人が出場。5人が代表初招集の若いチームは、貴重な経験を積んだ。米国の早いプレス、パスワークは最高の教科書だった。「前からプレスをかける自分たちのやりたいサッカーを相手にやられてしまった」。それでも世界女王のプレーを肌で感じられたことは最高の財産となった。

 高倉監督は初采配となったこの2戦を「できることと、できないことがはっきりした。全員が連動し続けるサッカーをしたい」と振り返った。新生なでしこが目指す戦術は明確になった。19年W杯フランス大会、20年東京五輪に向け、感じた力の差を1歩ずつ詰めていく。