【バークリー2日(日本時間3日)=佐藤成】日本代表は6日(日本時間7日)に控えるメキシコ代表戦に向けて全員そろって初めてのトレーニングを行った。
追加招集組も合流し、状態に応じてメニューを消化。来年に迫るW杯北中米大会へ、ホスト国との対戦を前に士気を高めた。MF久保建英(24=Rソシエダード)にとっては、21年東京五輪3位決定戦で敗れて号泣した因縁の相手。監督はマジョルカ時代に冷遇されたアギーレ氏で、自身の価値を示す好機だ。本大会で優勝を掲げる中で、チームを勝利に導き、現在地を確かめる。
あの涙から1493日。来年のW杯開催国で久保に再戦のチャンスがめぐってきた。21年東京五輪3位決定戦でU-24日本代表として同メキシコ代表に完敗し、ピッチに突っ伏して大号泣。「1位以外はビリみたいな感覚でずっとやってきた僕が3位(決定戦)で負けたことで感情を入れてしまうというのは珍しかった。これから先ないんじゃないかな」と語るように、脳裏に刻まれる一戦だ。
「もっとできた」。チームとしても個人としても。1次リーグでは自身の得点で勝っていただけに、余計に苦い思い出として記憶している。この4年間で当時戦った仲間、指揮官とともに進化を遂げ、A代表の舞台で再び相まみえる。しかも敵将は、22年にマジョルカで自身を主軸から外したアギーレ氏。「正直あまりいい思い出はないので、公式戦でもないし、個人的にリベンジしたいとかはないですけど、いい選手になったよというのは見せられたらいいかな」と静かに闘志を燃やす。
チームにとっては1年11カ月ぶりのアジア以外との強化試合。22年W杯カタール大会では優勝経験国のドイツ、スペインを連破したが、いずれも守備的な戦い方で粘り勝ち。大会後は世界一を目指して攻撃的な3バックに挑戦し、W杯アジア最終予選は10試合で30得点3失点と圧倒。今回が強豪相手にどこまで主導権を握るスタイルを貫けるかの試金石となる。「優勝したいと言うのだったら、このレベルの相手に自分たちのやりたいことできなかったら優勝できないのでは」。
進化が止まらない。3月にはW杯切符を懸けたバーレーン戦で1得点1アシストの大活躍。常連組の大半が選外となった6月アジア最終予選では10番、主将を任された。結果も残し、誰もが認める中心人物に成長した。「別に傲慢(ごうまん)とか過信してるわけではないんですけど、オッズで言ったら、たぶん僕たちの方が勝つ可能性が高いと思うので、しっかり勝って終わりたいなと思います」と言い切った。
◆東京五輪3位決定戦メキシコ戦VTR 21年8月6日、埼玉。1次リーグで勝利した相手に前半から圧倒される。13分にPKから先制点を奪われると、同22分にもセットプレーから失点を重ねた。後半は盛り返すも、一瞬のすきを突かれて3失点目。終盤に途中出場のMF三笘薫が個人技で1点返すも、追いつくことはできず、1-3で敗れた。53年ぶりのメダル獲得には至らず、久保は悔し涙を流した。

