石川遼(23=CASIO)が今季自己最高位に食い込んだ。2バーディー、1ボギーの71で回り、通算8アンダー、280で8位タイに入った。14戦で予選落ち6度と苦しい戦いが続いていた中、「第5のメジャー」といわれる大会で今季初の1桁順位となった。

 今季最高の結果にも、石川は「優勝するゴルフでは全然なかったのが悔しい」と唇をかんだ。だが続けて「いい我慢ができた」とも言った。初出場の権威ある舞台で8位。来季シード(125位まで)を決めるポイントは143位から111位に上昇した。内容的にも、ランキング的にも、石川にとって大きい一戦となったのは間違いない。

 ヤマ場は終盤の3ホール。特にボギー直後の16番パー5は、第2打を目の前に木がそびえる難しい場所へ打ち込んだ。それでもグリーン右にある池の上から、フックをかけるようにピンまで3・5メートルに寄せてバーディー。「あれを逃げて木の下から乗せただけならバーディーはなかったと思う。今日1番」と振り返る会心のショットだ。17、18番はグリーン周りの広大な池を避けてパーセーブ。「17、18でスコアを落とすことだけはしちゃいけないと思っていた。最低限の目標は果たせた」と、浮上のきっかけは手放さなかった。

 同じ7アンダーから出たファウラーが、終盤4ホールで5つスコアを伸ばして優勝。その1組後ろで回り、猛チャージを目の当たりにした。かつてはリッキー・ファウラー、ロリー・マキロイの3人で、ゴルフ界の新世代を担う「3R」と並び称されたこともあるだけに「すごい刺激になる。あそこに行きたいというのはあるが、気持ちだけでは無理。積み重ねだと思う」と表情を引き締めた。

 昨年末の時点では、地元埼玉で今月14日から開催される日本プロ選手権出場に意欲を示した。しかし現状では、米国で来季のシード獲得に全力投球しなければならない立場だ。その中でしっかりと結果を残した。6月18日開幕の全米オープンも、最終予選会で出場権を獲得する必要がある。依然として置かれた状況は甘くないが、悩み続けた米本格参戦3シーズン目に光が差してきた。