濃霧のため進行が大幅に遅れ、日没サスペンデッドとなって42人がホールアウトできなかった。

 青山加織(31=コンフェックス)が5バーディー、3ボギーの70で回り、2アンダーで暫定5位につけた。

 怒り? を力に変えた。特に霧が濃かった17番のティーグラウンドで1時間40分もの間、立ったまま待たされた。「立ちっぱなしで凍えてました。いすだけでも欲しかった。屋根もいらないし、温かい飲み物なんてぜいたくなことは言わないから…」と苦笑交じりに振り返る。

 選手によって、待機の状況は大きな差があった。アウト9ホールは比較的霧が薄く、視界が確保できたこともあり、1番スタートの選手は9ホールを消化してからクラブハウスでリラックスしながら再開を待ったが、青山ら10番スタートの選手、1番から出てもすでに折り返していた選手はその場で待機を命じられ「霧が晴れた瞬間に打っていくように」と指示された。また、プレーしていたホールによって近くに茶店があったり、待機用の車が手配された組とそうでない組があった。

 再開後の後半、アウトに入ったとたん4ホールで3バーディー。「怒りのバーディーだったのでは」という質問には「絶対そうだと思います」と笑い「この状態でスコアが悪くなるのは絶対嫌だったので、意地で頑張りました」と続けた。 再開を待つ間、要請した待機用の車やカートは最後まで来なかった。霧という予想のしづらい事象で対応の難しさは理解しているつもりだ。それでも、言葉を選びながら「全員が公平にというのは難しいけど、もうちょっと方法はあったかなと思います。現場待機は仕方ないとしても、私たちの組には何もなかった。なるべく公平に、体を壊さないように対応してほしかったです」と言わずにはいられなかった。

 1番スタートの第1組として回った馬場ゆかり(33=SMBC日興証券)も13番のティーグラウンドで3時間ほど待たされ「再開のメドも分からなくて『ここで日没まで待つんですか?』という感じだった」と話す。日本女子プロゴルフ協会TPD担当の原田香里理事は「車のお願いはしていたが、対応が遅かった反省はある。寒い中待たせて申し訳なかった」と説明した。