メジャー初優勝を目指す松山英樹(28=LEXUS)が首位と1打差に迫った。絶妙なパーパットとアプローチを駆使して日没順延となった15番終了まで4バーディーでボギーなし。通算8アンダー、暫定5位につけた。首位グループのダスティン・ジョンソンらとの勝負はいよいよ本番で、一夜明けた第3日も残り3ホールを全部パーにまとめた。今平周吾は通算2アンダーで初の予選通過が確定的。第2日は48人がプレーを完了できなかった。

  ◇   ◇   ◇

パトロン不在で静かなオーガスタに、松山の執念が漂った。バーディー直後の3番パー4。フェアウエーから残り123ヤードの第2打をミスした。アプローチは寄らなかった。しかし、2・5メートルのパーパットを決めた。5番では2メートル、11番では3メートルのパーパットも決めた。6番ではアプローチをピン30センチにつけた。

第2日終了時点で50位タイの暫定カットラインは通算イーブンパー。今年から「首位から10打差以内」の基準が廃止されたとはいえ、予選カットが始まった57年以降で最高の通算1オーバー(79、92、95、01、09、11年)を上回る勢いのバーディー合戦だ。

日没順延になった15番終了まで、4バーディーでスコアを伸ばし、首位に食らいついた。「少しショットが安定してきたので、スムーズにプレーできたかなと思う。いい位置にいるので、どういう状況になってもいいプレーができるように頑張りたい」。メジャー初戴冠への可能性を十分に残した。