昨年10月に行われた自動車のF1シリーズ、日本グランプリ(GP)で頭部を負傷し、意識不明の重傷を負ったジュール・ビアンキ選手(フランス)が、フランスのニースの病院で死去したと、家族が18日にビアンキ選手のフェイスブックで発表した。25歳だった。F1レース中の事故でドライバーが死亡したのは、94年サンマリノGPのアイルトン・セナ(ブラジル)以来。

 ビアンキ選手は三重・鈴鹿サーキットで、雨の中で行われたレース中に作業車に激突。意識不明の重体となり三重県内の病院に搬送され、11月にニースの病院に移っていた。家族は18日に「ジュールは最後まで戦ったが昨日、彼の戦いは終わった」と声明を発表。「多くのメッセージをいただき、彼が世界の人々の心の中にいたのかが分かりました」と感謝をつづった。

 事故から約9カ月後の訃報に、関係者も悲しみに包まれた。昨季までF1で活躍した小林可夢偉はツイッターに「日本GPでのクラッシュ以降ずっと戦ってきた彼をたたえます」とつづった。昨季にマルシャで同僚だったマックス・チルトン(英国)は「君と出会って、ともに走れて良かった」と哀悼の意を表した。

<主なF1死亡事故>

 ◆1954年ドイツGP 予選でオノフレ・マリモン(マセラティ=当時30)がクラッシュしてマシンの下敷きとなり胸を強打して死亡。50年に創設したF1で初の死亡事故。

 ◆68年のフランスGP 決勝でジョー・シュレッサー(ホンダ=同40)が土手にクラッシュし、マシンが炎上して死亡。

 ◆サンマリノGP 予選2日目にローランド・ラッツェンバーガー(シムテック=同33)が壁に激突し即死。決勝ではアイルトン・セナ(ウィリアムズ=同34)がコンクリートの壁に激突し、前頭部の損傷により死亡。