松島の3トライが目立ったが、実はラブスカフニのトライが素晴らしかった。相手からボールを奪い、1人で走りきって決めた。後半の立ち上がりで、試合の流れを決める上で大事な時間帯。ここで1本取れたことが、快勝につながった。

日本対ロシア 後半、トライを決めるフランカー・ラブスカフニ(撮影・鈴木みどり)
日本対ロシア 後半、トライを決めるフランカー・ラブスカフニ(撮影・鈴木みどり)

まず良かったのは、タックルで相手ボールを奪ったこと。相手を倒すことばかりに目がいきがちなタックルだが、本来の目的はボールを奪うこと。それを忠実に実行した。さらに奪うだけで満足することなく、すぐに前を向いて走った。1人でやってくれるのだから、周りの選手は助かる。

ラグビーはトライを奪い合うゲーム。そのために、まず相手からボールを奪うことが必要になる。シンプルなことだが、それが意外とできない。ボールを奪って、そのボールをトライする。このトライには、ラグビーで大切なものが詰まっていた。(元日本代表)

今泉氏がロシア戦を採点
今泉氏がロシア戦を採点