金星まであとわずかだった。日本代表は試合終了寸前までドリームチームの世界選抜を攻め立てた。28-31と3点差で勝利こそ逃したが、大健闘で観衆をわかせた。
前半9分、世界選抜のHBクロニエら、計4本のトライを許し、7-24で折り返した。このまま完敗かと思われたが、日本は意地を見せる。後半は見せ場をつくる。同6分にラファエレティモシー、同20分にはレメキロマノラヴァがトライ、ともにゴールも決まり、21-31。その後も連続攻撃で何度もトライチャンスをつくった。同34分には中村亮土のトライなどで、残り6分で28-31と3点差まで詰め寄った。大歓声の中、逆転こそならなかったが、最後まで世界選抜を追い詰めた。
17年10月の対戦では27-47と完敗。今年も世界選抜は元ニュージーランド代表「オールブラックス」の世界的CTBノヌーら、国際レベルの経験豊富なメンバーをそろえてきた。
試合2日前の24日まで行った日本代表の宮崎合宿では、体を限界近くまで追い込み、苦しい状態でのチームの方向性を確認。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチも「(世界選抜は)経験と能力が高い選手たちが集まっているが、(日本の)アドバンテージはこれだけ一緒の時間を過ごしたこと。優秀な選手たちがそろっているとはいえ、若干コンビネーションが粗かったりすると思う。その隙をつければ、こちらに勝機が回ってくる」とチームスローガン「ONE TEAM」をテーマに掲げていた。
これまではボール奪取後すぐにグラウンドを横に広く使うことが多かったが、宮崎合宿では近場を縦に切り裂くプレーを何度も繰り返した。WTBレメキは「今回は勢いをつけるためにボール持ったら真ん中(を攻める)。それでゲイン(前に進むこと)できれば、外が空く」。チームでまとまり、強敵相手に自分たちから勢いを生み出す。その試金石となる戦いだった。
来年ワールドカップ(W杯)へ手応えをつかんだ日本代表は11月3日に世界ランク1位ニュージーランドとテストマッチ(東京・味の素スタジアム)を戦い、英国遠征に向かう。11、15年W杯主将のリーチ・マイケルは「良い部分と悪い部分があった。しっかり反省していきたい」と世界ランク1位ニュージーランド戦へ闘志を燃やした。



