東京大会で最も思うことは、復興五輪だということ。福島出身なので、福島県で行われる野球とソフトボールに大注目です。どちらも日本が金メダルを取って、福島に凱旋(がいせん)してほしい、という願いがあります。金メダルに限りませんが、福島の皆さんの応援があったからいい結果が出たと、メダルを掲げてほしい。それが復興五輪につながると思います。

来年3月から始まる聖火リレーが福島のJヴィレッジから始まることも、福島県の人たちにとって非常に意味があることです。エベレスト登頂を目指していた時、世界中から集まってくる登山家に「福島の応援のために、エベレスト登頂を目指している」と説明すると、「え、福島に人が住んでいるの?」と言われてしまう現状を目の当たりにしました。福島の皆さんは元気だという姿を日本中、世界中に向けて、発信できる最高の機会です。復興五輪を象徴する最高の機会にしてほしいし、しなくてはならないと思っています。

今、福島でラジオ2局とテレビのレギュラーを務めています。「福島県あったかふくしま観光交流大使」として活動したり、震災の風化を防ぐことにつながればと、挑戦し続けたエベレスト登頂経験を元に、各地で講演やイベントも行っています。聖火リレーを走りたい人はたくさんいると思います。僕にコネはありません。もしも声を掛けていただけるのなら、東北の皆さんの笑顔につながるのなら、ぜひ走りたいです。震災節目の10年目。復興する福島の姿を情報発信していきたいと思っています。

プライベートでは、来年の8月3日に鹿島スタジアムで行われる女子サッカー準決勝を観戦予定です。知り合いの人が3枚当たって「プレゼントです。一緒に行きましょう」と言ってくれて。8月3日は誕生日なんですよ! 今までもらった中で最高のプレゼントです。日本戦になる可能性が十分にありますから。

(日本テレビ系「進ぬ!電波少年」の)懸賞生活、エベレスト登頂を3回失敗して4回目で登頂できてと、人生でいろいろつらいことがありましたが、それですべて帳消しになるんじゃないかな。それくらいの気持ちといいますか。こんな奇跡あるんだなって。持つべきものは友ですね。(261人目)