開会式が明けた7月24日、「NHK東京2020オリンピック・パラリンピック放送スペシャルナビゲーター」としていろんな会場に行って取材したり、その日あったことを「デイリーハイライト」で伝えたりした初日に思ったのは、「やっぱり、スポーツ好きだな」ってことでした。選手たちのいろんな思いを感じると、勝っても負けても、感情移入しちゃいます。本当に人生をかけた戦いを見せていただいています。

開会式の直前まで、特番で聖火の走者を予想していたんですけど、全然当たりませんでした(笑い)。「まさか、ウソだろ!?」っていうお三方(王貞治氏、長嶋茂雄氏、松井秀喜氏)が出てきて、テンション上がりましたね。

取材させていただいた中で、印象的な選手はもちろんたくさんいます。たとえば体操の男子団体。惜しくも銀メダルでしたけど、五輪が初めての4人が誰ひとり大きなミスもなく。金メダルで終わらせてあげたいと思って見ていたんですけど、それを上回ったロシア(ROC)も含めて、すばらしい戦いでした。

陸上女子1万メートルの新谷仁美選手を取材させてもらった時、実はシューズをいただいたんです。それを履いて、日本テレビ系「1億3000万人のSHOWチャンネル」で無謀にもフルマラソンに挑戦する企画をやって。結果30キロでリタイアしちゃったんですけど、まだ報告していないんですよ。ちゃんと感謝をお伝えしたいですし、ぜひ頑張ってほしいです!

今回の東京から始まる新競技も、すごく楽しく見させていただいています。スケートボード、サーフィン、卓球の混合ダブルス…。きっと好きな種目とか、絶対何かしら見つかると思うので、見ている方々にはちょっとでも触れていただけたらうれしいですね。僕は五輪を近くからお伝えするのが初めてなので、本当に特別なことだと思いながら毎日過ごしています。

去年は五輪が延期になって、僕たち嵐も、できなかったことがたくさんありました。それでも、小さな幅でもいいから、自分たちの中では止まらないように歩んでいきました。個人的には、少しでも誰かの心が豊かになってもらえばいいなという思いで、できることを探してやっていました。

選手の方々にはいろいろな思いがあると思います。ただ、柔道の大野将平選手がインタビューでおっしゃっていたように、「われわれの姿を見て、何か心が動く瞬間があれば本当に光栄です」という思いなのかもしれません。僕にできることはないんですけど、皆さんの戦った姿と思いを、最後までしっかり伝えていきたいと思います。

◆相葉雅紀(あいば・まさき)1982年(昭57)12月24日、千葉県生まれ。96年ジャニーズ事務所入り。16年から19年までNHK「グッと!スポーツ」で司会。日本テレビ系「I LOVE みんなのどうぶつ園」でMCの園長を務める。176センチ。血液型AB。