北海道から熱きメッセージ届け! 平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)男女カーリング1次リーグが今日14日、スタートする。女子日本代表で初出場のLS北見は、メンバー5人全員道産子だ。スキップ藤沢五月(26)の父充昌さん(57)は、勤務する北見高栄中の全校生徒約400人のメッセージで埋め尽くされた激励フラッグを現地に持ち込む。故郷の熱い思いを届け、まな娘率いるチームの準決勝進出を後押しする。

 カーリングの町が、LS北見のメンバー5人を後押しする。平均年齢26・6歳で全員北見市出身。父娘2代でカーリングに打ち込む司令塔藤沢の父充昌さんは現役時代、98年長野オリンピック(五輪)男子代表の最終候補10人まで残った。17日からの現地観戦を目前に控え「めっちゃ楽しみですよ」。自身の届かなかった念願の夢舞台に気持ちは高ぶる。

 激励の思いが詰まった応援グッズを持参する。五輪を前に北見高栄中の生徒約400人がフラッグいっぱいにメッセージを寄せた。きっかけは16年に同校で行われたLS北見の講演会だった。テーマは夢。北海道の地方都市を拠点に世界と戦う姿に勇気をもらった生徒会は昨秋の五輪代表決定時、恩返しの応援旗制作を発案した。充昌さんは「うれしいですね。生徒の分の気持ちも会場で伝えたいです」と力を込めた。

 カーリング競技の奥深さを知る充昌さんは、藤沢と一緒に世界大会の試合をネット動画で見て、作戦について話し合う。1次リーグの組み合わせに「序盤が重要」と見ている。世界ランク下位と対戦する前半4試合に関して「難しいが取りこぼしをしなければ上に行ける。早くアイスを読むことも鍵になる」と分析する。前半でリズムを作り、勢いに乗った後半で強豪国に食らいつく青写真を描く。

 本橋麻里(31)吉田知那美(26)ら五輪経験者を擁するLS北見は、16年世界選手権で準優勝した。チームに同行する大森達也トレーナー(45)は昨冬から綿密なトレーニング計画を立て、本番にピークを合わせた。過去の大会から、1次リーグ9戦中6勝が準決勝進出ラインのメドになる。「そこは、突破して欲しいですね」と充昌さん。道北の町を熱くする、戦いの日々が始まる。【西塚祐司】