原大智(20=日大)が初出場で、銅メダルを獲得した。決勝2回目でトップのポイントを出し、決勝3回目に最終6人目で登場。82・19点を記録した。今大会の日本勢初メダルとなった。

 日本のモーグルは女子の里谷多英が98年長野五輪で金メダル、02年ソルトレーク五輪で銅メダルを獲得。男子では初のメダル獲得となった。フリースタイルスキー競技全体を含めても日本男子として初の表彰台となった。

 

◆モーグル競技方法

 ▽ルール 平均傾斜28度、標高差110メートル、コース全長250メートルの斜面につくられたモーグル(こぶ)をターンしながら進み、その技術と速さ、コースの途中2カ所にあるジャンプ台を使った空中技(エア)の難度の3要素を得点化し、その合計を競う。

 ▽得点 選手は2度のエアでは異なる技を出さなければならず、得点の割合は、ターン技術60%、エア20%、時間記録20%で、ジャッジは5人のターンジャッジと、2人のエアジャッジの計7人で構成される。ターンジャッジ5人の最高、最低点数を除いた3人の点数、2人のエアジャッジの点数の平均及び時間点数を足して最終点数を算出。

 ▽順位決定 競技では予選を2度行い、1回目の予選では出場全選手が滑り、得点上位10人が決勝に進出。2回目の予選は1回目の予選を勝ち抜いた10人以外で行われ、そこでの得点上位10人を加えた計20人が決勝へ進出。決勝は3回のラウンドに分けて行う。決勝1回戦後に上位12人、決勝2回戦後に上位6人まで絞り込み、最終決勝3回戦で順位を決定する。

 ▽日程 女子は9日に予選1日目、11日に予選2日目と決勝ラウンド1~3回戦を行う。男子は9日に予選1日目、12日に予選2日目と決勝ラウンド1~3回戦を行う。

 ◆モーグル用語 

 ▽モーグル 競技名にもなったノルウェー語で「雪のこぶ」を意味する言葉。

 ▽ターン 競技得点の大部分を占める、こぶのあるコースを滑走する動きのこと。体の使い方や、通った道筋などが細かく採点される。

 ▽エア コースにあるジャンプ台を使って繰り出す技のこと。主には5種類で、インバートフリップ(宙返り)、ループ(側転)、ストレートローテーション(水平回転)、オフアクシス(ひねりを加えた回転)、アップライト(回転なしの立ち技)に分類される。