国ぐるみのドーピング問題で個人資格での参加になった「ロシアからの五輪選手(OAR)」が平昌冬季五輪(ピョンチャンオリンピック)の開会式に臨んだ。選手たちは国旗、国歌の使用を禁じられた。「競技に集中したい」「メダルを取りたい」。選手らはそれぞれの思いを胸に、五輪旗の下で行進。

 フィギュアスケートのペアのモロゾフ選手はロシア代表ではないとの位置付けについて「考えないようにしている」と吐露。「練習してきた。披露するだけ」と演技に集中したいと語った。スケルトンのマルチェンコフ選手はロシア通信に「準備万端で臨む」とメダル獲得に意欲を示した。

 ロシア・オリンピック委員会によると、競技には1人が辞退したため168選手が挑む。ロシアは2014年のソチ冬季五輪で国別トップのメダル総数33個(ドーピング発覚で後に11個剥奪)を獲得したが、今回は有力選手の出場がかなわず、メダルは激減するとの見方が大勢だ。