平昌五輪(ピョンチャン・オリンピック)代表のエース高梨沙羅(21=クラレ)が4位にとどまり、表彰台を逃した。それでも1位から4位が5・8点の僅差でひしめく勝負に「世界のトップ選手と混戦で戦えて、いい刺激になった」と手応えをにじませた。

 踏み切り付近の形状が「今まで飛んだジャンプ台の中で一番といえるほど急」という会場で、1回目はトップと2メートル差の87メートルをマーク。そして続く2回目も「強い気持ちで臨めた」とさらに1・5メートル遠くに着地した。好条件の下で同様に記録を伸ばしたライバルに及ばなかったが「いつもはかなりの差をつけられての3位や2位。今回は4位でもポイント差で近づけた」と結果に納得していた。

 これがW杯通算100試合目。あと1勝に迫った54勝に届かないまま五輪を迎えるが「自分がやるべきことに集中したい」と気持ちを切り替える。スロベニアで合宿を続け「この悔しさをばねに、もうひと踏ん張りしたい」。4年間目標にしてきた大舞台で、今季最大の挑戦が待つ。