自己記録2時間6分54秒の井上大仁(27=MHPS)は勇気ある走りを見せたが、終盤の失速で2時間9分34秒で26位に終わり、東京オリンピック(五輪)代表を逃した。「行けるとこまでいくしかなかった。こういう経験をしたのは大きい」と、レース後には充実感をにじませた。

目標タイムは2時間4分30秒。世界で戦うことを念頭に、スタートから2時間3分台がフィニッシュタイムのペースメーカーについた。同じく集団についた大迫が下がる中でも、果敢にハイペースを刻んだ。

30キロを過ぎてペースダウンが顕著になり、31キロ過ぎには大迫に追いつかれた。「ついていこうとしたがいっぱいいっぱいだった」とそこからは一気に順位を下げた。

東京五輪は消えたが、「途中までですけど、やれることはやった。自信をもって。ゴールまでこれができれば、もっと良かったと思えるかもしれないですが、次また頑張ろうと。変わらず前を追いかけ続け、攻め続けていけたら」と前向きに話した。

日本記録を樹立した大迫については「半端ないなと思いました」と脱帽した。