日本近代五種協会は20日、21年女子日本代表に史上最年少となる中1の太田捺(なつ、13)を選出したと発表した。

来年3月からのW杯シリーズに参戦し、好結果を残せば東京五輪出場の可能性もある。

北海道根室市出身の太田は、「ジュニア世代の星」として注目を集めていた。中3の姉、楓(15=ともに根室スイミングク)とともに、19年ユース世界選手権(ブルガリア)16歳以下の女子リレーに姉妹で出場。日本人初優勝の快挙を成し遂げた。21年代表選考を兼ねた今年11月の全日本選手権では、馬術を除く4種目で既に代表に決まっていた島津玲奈(29=自衛隊)以外で最上位になった。日本協会は、W杯参戦の年齢制限などを国際近代五種連合に確認した上で、今回の代表入りが決まった。

今後は国内合宿などを経て、3月からのW杯シリーズを転戦する。東京五輪の出場権を獲得するための選考大会は19年6月から始まっており、太田は国際ランキングポイントがないため不利な状況だが、結果によっては大逆転の可能性もある。21年世界選手権後の来年6月末には世界ランキング上位者に出場権が分配される予定で、W杯などの選考大会のポイント稼ぎが最重要となる。日本の五輪最大出場枠は男女2人ずつで、女子では16年リオデジャネイロ五輪代表の高宮(旧姓朝長)なつ美(29=警視庁)が既に出場権を獲得している。

日本協会の冨安一朗事務局長は「太田選手はレーザーラン(射撃&ランニング)の実力がシニアトップクラス。年齢的にもまだまだ伸びるし、この数カ月でどうなるか分からない。東京五輪代表の可能性も0%ではない」と話した。【峯岸佑樹】

以下、21年男女日本代表

▽男子 岩元勝平(31)、嶋野光(32)、佐藤大宗(27)、大西渚生(23=全員自衛隊)

▽女子 高宮なつ美(29=警視庁)、島津玲奈(29=自衛隊)、山中詩乃(30=自衛隊)、太田捺(13=根室スイミングク)