寛平GM杯争奪ネタバトルV!個性派ユニット「人間ごっこSらぼ」それぞれが描く未来

3月に開催された「吉本新喜劇記念日」。その中で繰り広げられた「寛平GM杯争奪ネタバトル」最終決戦。若手・中堅座員がコント、漫才、ひとり芝居などを演じ、人間ごっこSらぼ(五十嵐サキ=50、佐藤太一郎=46、小西武蔵=42)が見事、優勝しました。審査員を務めたチュートリアル徳井義実や間寛平GM(ゼネラルマネジャー)は、3人によるコントの面白さとキャラ設定に大笑いしていました。

お笑い

◆人間(にんげん)ごっこともに吉本新喜劇座員である、佐藤太一郎と小西武蔵によるユニット。佐藤、小西にゲストを加えた構成で、毎月開催の「間寛平GM杯ネタバトル」に参加。ことし3月に開催された「ネタバトル最終決戦」で佐藤、小西と五十嵐サキによる「人間ごっこSらぼ」が優勝した。

◆五十嵐(いがらし)サキ1973年(昭48)12月1日、大阪府泉大津市出身。97年、オーディションを経て新喜劇入り。マドンナ女優として人気を集める。その後、体重が増えるにつれ、周囲から体形をいじられる役割も。趣味は映画鑑賞、食べること、神社仏閣めぐり。身長161センチ。

◆佐藤太一郎(さとう・たいちろう)78年2月25日、堺市出身。劇団を経て、05年、第1個目金の卵オーディションで新喜劇入り。特徴ある大きな目、声をすっちー座長にいじられ、注目される。趣味はひとり旅、演劇鑑賞、ダイビング。身長175センチ。

◆小西武蔵(こにし・たけぞう)81年5月19日、京都府乙訓郡出身。高校中退後、ニュージーランドやルーマニアでの生活を経て、NSC(吉本総合芸能学院)へ(33期)。コント師トリオとして活動するも34歳で解散。2015年、金の卵8個目オーディションで新喜劇入り。趣味は映画鑑賞。なかでもディズニーが大好き。身長172センチ。

五十嵐サキの参戦

「人間ごっこ」とは、もともと佐藤太一郎と小西武蔵が立ち上げたユニット。2022年から毎月開催される、GM杯争奪ネタバトルにほぼ毎回参加している。

過去、新喜劇の仲間であるけんたくん、大塚澪、筒井亜由貴、鮫島幸恵、吉岡友見らを招き、独自の笑いを求めてきた。

小西昨年は年間優勝できなかったので「今年こそ!」の思いでした。おまけに大先輩のサキさんを誘う限りは「絶対に負けられない!」の気持ちが強くなりました。

小西から五十嵐に声をかけるにも、当初はためらいがあったという。「断られても仕方ない」「ダメでもともと」の思いで誘ったところ、あっさり快諾された。

1月ネタバトルで優勝

初顔合わせのコントは、ふたを開ければ大成功。1月のネタバトルで優勝し、各月の勝者ら10組が競い合う最終決戦でも、3人の芝居は光っていた。

五十嵐が浮気妻を演じる昭和テイストの設定。なんばグランド花月(NGK)の客席からも爆笑があがっていた。

五十嵐(小西は)おもしろい人やなあ、と思ってました。お笑いのセンスがちょっと違うな、と。でも、まさか優勝するとは思ってなかったので、私自身は「摩訶(まか)不思議やなあ」と。

「人間ごっこ」と検索すれば、人気バンドRADWIMPSの曲名として、まず引っかかる。しかし、実はそれよりも早く、小西と佐藤は「人間ごっこ」を名乗って活動していた。

「寛平GM杯争奪ネタバトル」最終決戦で優勝した人間ごっこSらぼ。左から小西武蔵、五十嵐サキ、佐藤太一郎(撮影・三宅敏)

「寛平GM杯争奪ネタバトル」最終決戦で優勝した人間ごっこSらぼ。左から小西武蔵、五十嵐サキ、佐藤太一郎(撮影・三宅敏)

RADWIMPSの前から「人間ごっこ」

小西もとはといえば、YouTubeでした。豚や羊の仮面をかぶって、動物が人間のかっこして…という意味で「人間ごっこ」でした。

太一郎さんが芝居のベースをつくって、僕の「変なやつ」感を強調する。今回は、サキさんが加わって、特にボケを入れなくてもその空気感だけで受けるんじゃないかと考えてました。

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エンタメ

三宅敏Satoshi Miyake

Osaka

大阪市生まれ。1981年に日刊スポーツ入社。
主に芸能ニュース、社会ニュースの記者・デスクを務める。
2011年に早期退職制度で退社。その後は遊んで暮らしていたが、2022年から記者として復帰。吉本のお笑い芸人などを取材している。
好きなものは猫、サッカー、麻雀、ゴルフ。身長171センチ。