無良崇人が描く未来 「ワンピース」クロコダイル役に思いを込めて

日刊スポーツ・プレミアムを始めて、より読者の方の声に触れる機会が多くなった。その中で、非常に印象に残った言葉があった。

「私にとっては『オフシーズン』はありません。選手の試合がない時期もアイスショーはやっていますし、プロスケーターにオフはないと思うのです」

2010年代に少し入ってから取材活動をしてきたが、試合がなくなる春先から、試合が始まる秋口(いまは夏場も非常に多いですが)までは「オフ期」と表記をしてきた。確かにプロに「オフ」はない。そして、ソチ五輪を前後する時期に頻繁に声を聞いていたスケーターの多くがいま、軸足をプロの場に移している。その1人、無良崇人にインタビュー機会を得た。「ワンピース・オン・アイス」にサー・クロコダイル役で出演。大好評で千秋楽を迎えた名古屋公演(9月2~3日、ドルフィンズアリーナ)を前に、活動の幅を広げてきた意図、スケートの未来への思いを聞いた。

公演の模様はABEMAで9月17日まで配信される。

フィギュア

 
 
「ワンピース・オン・アイス」の1シーン。無良崇人はクロコダイル役で出演(すべて公式提供)

「ワンピース・オン・アイス」の1シーン。無良崇人はクロコダイル役で出演(すべて公式提供)

可能性が広がる新しい形のショーを歓迎

1つのストーリーを進める

マントにかぎ爪。ワンピースの悪役でも人気のキャラ、クロコダイル。無良は終始醸し出すふてぶてしさも板につき、麦わらの一味を向こうに存在感を放っている。

18年のプロ転向から、数々のショーに出演し、今回も悪役として重要なポジションを担う。日本でも指折りの経験値から見て、まずは大人気アニメ×スケートをどう感じているだろうか。そこから聞いた。

本文残り92% (2651文字/2893文字)

スポーツ

阿部健吾Kengo Abe

2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて15年目。異動ゼロは社内でも珍種です。
どっこい、多様な競技を取材してきた強みを生かし、選手のすごみを横断的に、“特種”な記事を書きたいと奮闘してます。
ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。