【宇野昌磨の言葉】「すごく感謝しています」ライバル、家族、恋人、ファンへの思い/世界選手権

【モントリオール=阿部健吾】4位で終えた宇野昌磨(26=トヨタ自動車)が、エキシビション前に自身の思いを余すことなく口にしました。

近年の競技に対するモチベーションや姿勢、ライバルとの関係性、家族や恋人、ファンに対する考え方についても語りました。

現地限定のインタビューをお届けします。

フィギュア

<世界選手権>◇24日(日本時間25日)◇最終日◇カナダ・モントリオール

一夜明け取材に応じる宇野

一夜明け取材に応じる宇野

――今大会、表情が柔らかかったのが印象的でした

宇野 すごく楽しみたいなというか、そういう気持ちではありました。結果的にショートが良くて、フリーは良くないという結果でしたが、失敗も成功も納得できるものでしたし、ショートが終わった時に言っていましたけれど、自分が成功しても、失敗しても、両方とも受け入れられるだけの練習をしてきた。毎日最善だと思う練習をしてきたからこそ、本当に良くても悪くても受け入れられるんじゃないかなと思っていました。本当にこのフィギュアスケート、スポーツをやるにあたって、自分が一番何を大切にしたいのか考えた時に、自分と、自分の近い人たちの意見とか、伝えて下さる言葉を一番大切にしたいと思ったので、今回の演技に対して、世論はいろいろな意見があるかもしれませんけれど、僕としては全然納得していて、ここまで一緒に切磋琢磨しながら、支えあっていきながらきたチームの皆さんには、すごく感謝しています。

――試合後にステファン・ランビエル・コーチと話したことはありますか

宇野 もっとステファンを喜ばせたかった、心からあふれるような喜びを見たかったのはあったのですが、僕なりに今日まで最善を尽くして、たくさんの練習をしてきて、うまくいかなくても、自分が悔しさとか、後悔という気持ちが少ないっていうのは、良かったんじゃないかなと思います。

――世界選手権は特別でしたか

宇野 そうですね、その質問は答えづらいですね(笑い)。全部特別ではあるんですけれど、そうですね、結構思い残すことがない練習をしてこられたとは思っているので、いつもは「成長できる試合にしたい」という思いだったんですが、割と今回はこの大会に向けての練習をしていた。だからこそ後悔がないのかなと思います。

――とてもすがすがしい顔をされていて、今までの練習が、これまでよりも充実していた感じがします

宇野 正直、声をかけづらいと思うんですよ、僕に。近しい人たちが。「良かった」とも声をかけづらいし、僕の日々の練習を見ているからこそ「もっとできた」と思う人もいれば。難しいからそこはすごく申し訳ないと思うんですけれど、僕からの気持ちとしては、この世界選手権に向けて、たくさんの練習を積めたのは、たくさんの方のサポートがあったからだと思いますし、あんまりしゃべりすぎても、多方面に迷惑を掛けると思う(笑い)。なんかね、言葉を濁す形になって申し訳ないんですけれど…とりあえず「良かったな」と思っています(笑い)。

――昨日、マリニン選手の話の時に後輩世代に「頑張ってくれ。自分は無理」と言っていた。仮に自分が同世代で切磋琢磨する立場だったとしたら、勝つためにどういう準備と構成にしますか

宇野 2年前のような自分のメンタルなのかなと思います。僕もネーサン(・チェン)という圧倒的な存在がいたので、彼に及ぶ選手になるためにというモチベーション。みんなには「大変だな」と思いますし、今の僕の年齢、立場だから「大変だな」と思います。きっと今の若い子たちはこれを乗り越えようと日々の練習が、さらに意欲的になってくると思う。やっぱり切磋琢磨する目標があるので、すごく大事なことだと思います。僕もそれですごく助けられましたし、本人たちは分からないですけれど、すごくいい存在なんじゃないかなと思います。

――昨日、チェンさんが会場に来ていました。ご自身の試合を見せられたことはいかがですか

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スポーツ

阿部健吾Kengo Abe

2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて15年目。異動ゼロは社内でも珍種です。
どっこい、多様な競技を取材してきた強みを生かし、選手のすごみを横断的に、“特種”な記事を書きたいと奮闘してます。
ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。