【坂本花織の言葉】「常に勝ち続けることの難しさを感じた優勝だった」/世界選手権

【モントリオール=阿部健吾】坂本香織(23=シスメックス)が、56年ぶりとなる大会3連覇を果たしました。ショートプログラム(SP)4位からの逆転優勝。焦りや緊張を抑えて世界女王の座を守り「キスクラで点数聞くよりも、めっちゃほっとした」と胸をなでおろしました。現地発の「坂本香織の言葉」をお届けします。

フィギュア

<世界選手権>◇22日(日本時間23日)◇第3日◇カナダ・モントリオール◇女子フリー


順位選手名SPフリー合計
1坂本花織73.29149.67222.96
2イザボー・レビト73.73138.43212.16
3キム・チェヨン66.91136.68203.59
4ルナ・ヘンドリックス76.98123.27200.25
5キミー・レポンド62.64133.38196.02
6イ・ヘイン73.55121.93195.48
7千葉百音62.64132.82195.46
8吉田陽菜64.56130.37194.93
9リビア・カイザー64.05123.19187.24
10アンバー・グレン64.53122.00186.53
11エカテリーナ・クラコワ62.34122.42184.76
12ユ・ヨン67.37115.98183.35
13アナスタシヤ・グバノワ58.66123.76182.42
14オルガ・ミクティナ60.77116.99177.76
15ニーナ・ピンザローネ64.04113.42177.46
16ニーナ・ペトロキナ66.23110.30176.53
17ロリーン・シルト59.41113.49172.90
18マデリン・スキーザス59.65112.13171.78
19ジョセフィン・タイガード61.55105.92167.47
20サリナ・ヨース59.39107.65167.04
21ナタリー・ランゲルバウアー53.81105.74159.55
22ツーハン・ティン56.32101.51157.83
23ミア・リサ・ゴメス55.0992.04147.13
24ネッラ・ペルコネン56.8288.63145.45
世界選手権の女子で56年ぶりとなる3連覇を果たし、日の丸を掲げる坂本(共同)

世界選手権の女子で56年ぶりとなる3連覇を果たし、日の丸を掲げる坂本(共同)

「あれはマジで怖かった」

――いかがでしたか

坂本 疲れました(笑い)

――精神状態はいかがでしたか

坂本 割と今日の緊張感の方がやりやすい感じ。でも、これぞ試合だなっていう緊張感で、すごくいい状態で挑めたかなって思います。

演技前に中野コーチから背中を押される坂本

演技前に中野コーチから背中を押される坂本

――滑り出しでちょっとつまずきましたか

坂本 いや、あれはマジで怖かったです。もう心臓に悪い(笑い)。今まで練習でもあんなんなったことなかったので、本当、試合って何が起こるかわかんないなって思いました。

――切り替えてできましたか

坂本 そうですね。なんか割と最初、アクセルちゃんと跳べればいけるかなって思って、アクセルを降りて、すごいいつもの流れだったので、これはいけるなっていう感じになりました。

――つまずいても、やり続けられた理由は何ですか

坂本 やっぱり練習を積んできた量かなって思います。

世界選手権の女子で、56年ぶりとなる3連覇を達成した坂本(共同)

世界選手権の女子で、56年ぶりとなる3連覇を達成した坂本(共同)

――勝ち続ける難しさはどこにありますか

坂本 先月のチャレンジカップの時点で、やっぱりショートがその時2位だったので。もうその時点でやっぱりずっと勝てるわけじゃないっていうのを思ったし。本当に、その1つのミスで順位がここまで変わるんだなっていうのを、先月ものチャレンジカップもだし、今回の世界選手権のショートでも思ったし。本当に1つのミスが命取りっていうのはこういうことなんだなっていうのを思って。だからこそ、やっぱり普段の練習が本当に大事なんだなっていうのはすごく感じました。

――優勝決まった瞬間はどのような気持ちでしたか

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スポーツ

阿部健吾Kengo Abe

2008年入社後にスポーツ部(野球以外を担当します)に配属されて15年目。異動ゼロは社内でも珍種です。
どっこい、多様な競技を取材してきた強みを生かし、選手のすごみを横断的に、“特種”な記事を書きたいと奮闘してます。
ツイッターは@KengoAbe_nikkan。二児の父です。