新春G3シリーズ第3弾は大宮競輪場だ。大宮は再整備が決まり、500バンクになるかどうかもまだ決まっていない。この時期の大宮は冷蔵庫のように冷たく、雪で順延になったこともある。4角からの直線が長く、ゴール直前の逆転劇が二転三転するのも特徴だ。こうした趣きがあるバンクは残ってほしいが、これも時代の流れ。ただベテラン追い込み選手は大歓迎だろう(笑い)。

関東のG3ということもあり、真杉匠が立川に続いて大宮も走る。選手にとって、立川、大宮を走ることはひとつのステータスだ。私たちの時代はKEIRINグランプリ(GP)が立川固定だったため、中3日の立川G3に備えて、立川競輪場に自転車を置いて帰り、立川、大宮を走るのがゴールデンコースだった。今、真杉がその道を歩んでいる。立川G3は決勝は逃したものの、4日間攻め続けたレースで評価は揺らぐことはなかった。

ヤマコウは真杉匠を絶賛
ヤマコウは真杉匠を絶賛

年末の平塚GPも、真杉がいなければレースは単調になり、見どころは少なくなっていただろう。GPには「最善か無か」という、どこかの自動車メーカーのような理念がある。その中で、突っ張られるのが分かっていながら押さえにいった真杉の姿勢に大きな価値があった。結果は郡司浩平の優勝だったが、1億4600万円が懸かった一発勝負で、攻める真杉の真骨頂を見せてもらった。

大宮G3でも真杉は攻め続けるだろう。GP後、映画「ワイルド・スピード」に出てきそうな旧車で平塚競輪場を後にする姿は、最高にカッコよかった。(日刊スポーツ評論家)