準決の落車多発は思わぬところに飛び火した。

 4日目で帰郷となっていた吉田敏洋は自身の1R終了後、自転車をたたんで荷造りも終えた。Uターンラッシュのなか、何とか常磐線の指定席券も確保した。後は準決の中部勢のレースを見届けて帰るばかり。

 ところが、欠場者が続発して、急きょ最終日の出走が確定した。あわてて荷造りをほどいて、自転車を組み立てる。吉田は「1回、気持ちが切れたけど、奮い立たせようと自分に言い聞かせている。もともと4走するつもりできたし、頑張ります」と苦笑交じりに話した。