今月のネーションズカップ(エジプト)のケイリン種目で獲得した金メダルを胸に、中野慎詞(23=岩手)が自信に満ちた表情で前検入りした。「個人種目では初めての金だったのですごくうれしかったです」。時差ぼけはすでに解消され、体調面の不安は花粉症だけ。しかし、25日は雨予報でそれも心配なさそうだ。

帰国後は、WBCの大谷翔平の活躍に感銘を受けた。「同じ花巻出身というだけでなく、アスリートとしても、人間性の面でも本当に尊敬できる。自分も世界選(8月イギリス)で結果を出せるように頑張りたいですね」。有言実行すれば、その先にはKEIRINグランプリがある。近い将来、自分が自転車競技と競輪の二刀流で“競輪界の大谷翔平”になる夢を描いていた。

競輪は3カ月ぶりのぶっつけ本番。予選11Rは、「レース勘は心配だが、冷静に走れば何とかなると思う。初日に感覚を確かめたい」と、積極策に出る。